なんかよくわからないままに宮脇さんもコス○コに向かうことになった。
すっかりキャンピングカーの運転になれた阿佐ヶ谷妹。いい感じに前を走っている。
「なんかすみません。わたし、混雑する街の中苦手なもので」
オレは今、宮脇さんの軽バンを運転してコス○コに向かっている。ちなみに宮脇さんは後ろで編集をやってます。酔わんのか?
「だからキャンプなんですか?」
「まあ、そうですね。地方は車もそんなに走ってないですから」
なんか心配になる動画配信者だな。
キャンプのことを聞きながら道を進み、徐々に発展してきて、都会風味が出て来た。
「地方って発展しているんですね」
人生の大半を東京で過ごしてきて、旅行なんて高校の修学旅行が最後で、大学はほぼバイト三昧。東京以外に街があるなんて考えもしなかった。
「自然があるっていいですよね」
もうあんなコンクリートジャングルには戻りたくない。思い出したくもない。残りの人生、緑が見えるところで過ごしたいよ。
「そうですね。わたしもそう思います」
「キャンプもやってみたいです。焚き火動画、少ない休みのとき、ずっと観てました」
思えば心が病んでいたんだろうな~。今はそんな動画も観ない。外に出て星を見ているよ。
「今度、教えますよ。佐渡島に行くんですよね? 一度、行ってみたかったんですよね」
そんな話もしてたんだ。まったく話を聞いていませんでした。
「楽しみにしてます。ルーシャにお願いして魔法の鞄を作ってもらいますね」
「……ま、魔法の鞄ですか。ファンタジーですね……」
「そうですね。オレはもうファンタジーに慣れすぎて、秘密をポロっと言いそうになりますよ」
「わたしも慣れる日が来るんですかね?」
「数日で慣れますよ」
いや、慣れる人が集まっているのか? 旅に出てから普通の人と仲良くなってないからな……。
車も多くなり、カーナビ頼りになり、ひたちなかのコス○コに到着出来た。
「はぁー。大きいですね~」
「わたしもコス○コは初めてです。一人身だと来ることないですからね。動画ネタにはしたかったですけど」
「土曜日だから人も多いな」
駐車場はほとんど埋まっている。キャンピングカーで来るところじゃないな。
ほとんど端に停め、たずは会員となる。
「わたしも会員になろうかな~」
せっかく来たのだからと宮脇さんも会員になるようだ。
オレと阿佐ヶ谷妹も一般会員になり、大きいカートを押して買い物スタート。
「なにを買えばいいんだ?」
来てはみたものの、なんか広くてなにがあるかもわからない。なので、まずはなにがあるかを見て回ることにした。
「ルーシャ。気になったものはカートに入れていいからな」
「了解」
見たこともない商品の数々にルーシャは目を輝かせている。これは、十万円くらい使いそうだ。
オレはカートを押す係りと徹し、次々と積まれていく商品を無心で眺めた。
一台では足りないと阿佐ヶ谷妹もカートを押して来て、商品を積んで行った。
……これ、魔法の鞄に入るのかな……?
二台では追い付かないので、一旦精算。キャンピングカーに戻って魔法の鞄に詰めるとする。
「……本当に魔法の鞄なんですね……」
大型のトートバッグに消えていく商品に驚く宮脇さん。まあ、無理もない。
「まだ入りそう?」
「ええ。やっと半分ってところかしら?」
カート二台分で半分か。急に魔法をかけたとは言え、なんか少しずつ魔力が上がってないか? 最初はショルダーバッグの容量を三倍くらいにするのがやっとだったのにな。
日々、魔力は増大しているとは言っていたが、どこまで魔力を増大させるのやら。元の世界に帰れる日もそう遠くないってことか?
「冷凍物は別にしましょうか。あんまり容量を大きくしてもなにを入れたか忘れちゃいますしね」
「ルーシャ、出来る?」
「あと二つは余裕よ」
「それなら一つを宮脇さんに渡すか。カート四台分なら相当だろうしな。宮脇さん。それに必要なものを入れてください」
ルーシャが魔法をかけた大型のトートバッグを渡した。
「……いいんですか……?」
「バレないように使ってください。あと、次のときに魔力を補充してもらうので忘れないで持って来てください。十日くらいで魔力がなくなって中身が出ちゃいますんで」
魔法の鞄もたくさん作りすぎて管理が大変になってきている。十個くらいで抑えないとダメだよな。
「は、はい。わかりました」
「了さん。買い物再開の前にフードコートでなにか食べません? コス○コのホットドッグ、食べたかったんですよね。美味しかったら夜の分も買いましょう」
「ルーシャ、どうする?」
「わたしは構わないわよ。ちょっと休憩したかったしね」
さすがのルーシャもコス○コには勝てないようだ。ちょっと疲れているっぽい。
「じゃあ、昼にするか」
「はい。他にも頼みましょうよ。シェイクも飲みたいですし」
フードコートは混んでいたので、ルーシャと阿佐ヶ谷妹に頼み、オレと宮脇さんは冷凍物を買いに向かった。冷凍食品なら任せてくれ。オレの主食は冷凍食品だったからな。
すっかりキャンピングカーの運転になれた阿佐ヶ谷妹。いい感じに前を走っている。
「なんかすみません。わたし、混雑する街の中苦手なもので」
オレは今、宮脇さんの軽バンを運転してコス○コに向かっている。ちなみに宮脇さんは後ろで編集をやってます。酔わんのか?
「だからキャンプなんですか?」
「まあ、そうですね。地方は車もそんなに走ってないですから」
なんか心配になる動画配信者だな。
キャンプのことを聞きながら道を進み、徐々に発展してきて、都会風味が出て来た。
「地方って発展しているんですね」
人生の大半を東京で過ごしてきて、旅行なんて高校の修学旅行が最後で、大学はほぼバイト三昧。東京以外に街があるなんて考えもしなかった。
「自然があるっていいですよね」
もうあんなコンクリートジャングルには戻りたくない。思い出したくもない。残りの人生、緑が見えるところで過ごしたいよ。
「そうですね。わたしもそう思います」
「キャンプもやってみたいです。焚き火動画、少ない休みのとき、ずっと観てました」
思えば心が病んでいたんだろうな~。今はそんな動画も観ない。外に出て星を見ているよ。
「今度、教えますよ。佐渡島に行くんですよね? 一度、行ってみたかったんですよね」
そんな話もしてたんだ。まったく話を聞いていませんでした。
「楽しみにしてます。ルーシャにお願いして魔法の鞄を作ってもらいますね」
「……ま、魔法の鞄ですか。ファンタジーですね……」
「そうですね。オレはもうファンタジーに慣れすぎて、秘密をポロっと言いそうになりますよ」
「わたしも慣れる日が来るんですかね?」
「数日で慣れますよ」
いや、慣れる人が集まっているのか? 旅に出てから普通の人と仲良くなってないからな……。
車も多くなり、カーナビ頼りになり、ひたちなかのコス○コに到着出来た。
「はぁー。大きいですね~」
「わたしもコス○コは初めてです。一人身だと来ることないですからね。動画ネタにはしたかったですけど」
「土曜日だから人も多いな」
駐車場はほとんど埋まっている。キャンピングカーで来るところじゃないな。
ほとんど端に停め、たずは会員となる。
「わたしも会員になろうかな~」
せっかく来たのだからと宮脇さんも会員になるようだ。
オレと阿佐ヶ谷妹も一般会員になり、大きいカートを押して買い物スタート。
「なにを買えばいいんだ?」
来てはみたものの、なんか広くてなにがあるかもわからない。なので、まずはなにがあるかを見て回ることにした。
「ルーシャ。気になったものはカートに入れていいからな」
「了解」
見たこともない商品の数々にルーシャは目を輝かせている。これは、十万円くらい使いそうだ。
オレはカートを押す係りと徹し、次々と積まれていく商品を無心で眺めた。
一台では足りないと阿佐ヶ谷妹もカートを押して来て、商品を積んで行った。
……これ、魔法の鞄に入るのかな……?
二台では追い付かないので、一旦精算。キャンピングカーに戻って魔法の鞄に詰めるとする。
「……本当に魔法の鞄なんですね……」
大型のトートバッグに消えていく商品に驚く宮脇さん。まあ、無理もない。
「まだ入りそう?」
「ええ。やっと半分ってところかしら?」
カート二台分で半分か。急に魔法をかけたとは言え、なんか少しずつ魔力が上がってないか? 最初はショルダーバッグの容量を三倍くらいにするのがやっとだったのにな。
日々、魔力は増大しているとは言っていたが、どこまで魔力を増大させるのやら。元の世界に帰れる日もそう遠くないってことか?
「冷凍物は別にしましょうか。あんまり容量を大きくしてもなにを入れたか忘れちゃいますしね」
「ルーシャ、出来る?」
「あと二つは余裕よ」
「それなら一つを宮脇さんに渡すか。カート四台分なら相当だろうしな。宮脇さん。それに必要なものを入れてください」
ルーシャが魔法をかけた大型のトートバッグを渡した。
「……いいんですか……?」
「バレないように使ってください。あと、次のときに魔力を補充してもらうので忘れないで持って来てください。十日くらいで魔力がなくなって中身が出ちゃいますんで」
魔法の鞄もたくさん作りすぎて管理が大変になってきている。十個くらいで抑えないとダメだよな。
「は、はい。わかりました」
「了さん。買い物再開の前にフードコートでなにか食べません? コス○コのホットドッグ、食べたかったんですよね。美味しかったら夜の分も買いましょう」
「ルーシャ、どうする?」
「わたしは構わないわよ。ちょっと休憩したかったしね」
さすがのルーシャもコス○コには勝てないようだ。ちょっと疲れているっぽい。
「じゃあ、昼にするか」
「はい。他にも頼みましょうよ。シェイクも飲みたいですし」
フードコートは混んでいたので、ルーシャと阿佐ヶ谷妹に頼み、オレと宮脇さんは冷凍物を買いに向かった。冷凍食品なら任せてくれ。オレの主食は冷凍食品だったからな。


