私は颯介君と別れてからも毎日毎日アピールを続けた。



どうしたらまた颯介君と付き合えるのかどうしたらまたあの笑顔を見せてくれるのか…



「愛衣ちゃん、おはー」



「おはよう…花ちゃん」



「どうしたの?元気無いね?」



「ねぇ、どうしたら颯介君とまた付き合えるのかな?」



「花、頭脳派じゃないし知らないよ。もう本人に直接確認に行けばいいじゃん」



「…確かに!」



「ほら、行った行った!」



花ちゃんに背中を押されながら私は颯介君の席へと歩み寄った。



「何?」



颯介君の眉間にしわが寄る。



「私、颯介君とまた付き合いたい諦めきれないどうしたら付き合ってくれる?」



「愛衣とは付き合えない」



「何で?」



「別れる時も言ったけど、気持ちが重いしストレスなんだ」



「直すから!」



「絶対直らない」



「どうしてそう決め付けるの?やらなきゃわからないじゃん!」



「…わかった。じゃあ、菜奈ちゃんに謝って僕に1ヶ月連絡しなかったら付き合ってあげる。あ、もちろん僕は家の前も通行禁止だから」



「…わかった」



それから私は颯介君断の為朝と昼休みは菜奈ちゃんに謝罪に行き、放課後は花ちゃんと毎日遊んだ。



遊んでいる間は颯介君に連絡がしたい見に行きたい衝動を抑えられるからだ。



夜はスマホの電源を切り親に預け早く寝た。



そんな生活を続け遂に約束の一ヶ月が経った。



「約束守れたね」



「うん菜奈ちゃんとも和解したよ」



「知ってる」



正直ふたりが密かに連絡を取り合っていることに嫉妬するけどグッと堪える。



「じゃあ颯介君私と付き合って」




「うん、いいよ。約束だからね」