夜、菜奈ちゃんから電話が来た。



「どうしたの?」



「…愛衣ちゃんと花ちゃんに颯介君に近付かないでって言われた…っ私もう…颯介君ともクラスのみんなとも…関わりたくない…困ったら言ってとか言っときながら助けになれなくてごめんね…」



菜奈ちゃんは最後駆け足気味に捲し立て通話を切った。



菜奈ちゃん…大丈夫かな…泣いてたな絶対。



だがその日以来菜奈ちゃんが教室に来ることはなかった。