【梨乃side】
目を開けると、なぜか準くんと優羽ちゃんがいて驚いた。優羽ちゃんなんて、会うのは中学の時以来初じゃない?
「「梨乃!!!!」」
名前を呼ばれ、ビクッと体が反応する。2人が私を「梨乃」と呼んだことにも、よかった…と涙を流す姿にも、困惑して状況理解が追いつかない。
「なんで2人がここにいるの?というかなんで私病院にいるの?」
2人の顔が一瞬でこわばったのがわかった。なに?どういうこと?
ガラッ
「梨乃さん!目が覚めたって本当!?」
病室にものすごい勢いで入ってきたのは病院の先生らしき人。
「村、田先生?」
名札をみてこの人がちゃんと病院の先生であることがわかる。
「うん。ちょっと検査しようか」
私は先生と一緒に病室を出た。私を乗せた車椅子を押しながら先生は私に問いかけた。
「今日、何月何日か分かる?」
とても簡単な質問だ。
「3月17日」
昨日が自分の誕生日だったこと、お母さんからカメラをプレゼントしてもらったこと、しっかり覚えてる。
この後、たくさんの検査や質問を受け、結果は後日報告すると言われた。
【優羽side】
梨乃が目を覚ましてすっごく嬉しい。だけど、どうしてここにいるのって言葉を聞いた時、本当に心臓が止まるかと思った。なんとなく気づいてしまったから。また何か良くないことが起こったんだって。ねぇ、どうして?どうして梨乃が辛い思いをしなきゃいけないの?答えは誰にも分からない。だけど、こんなにも優しくて明るくて、私にとって大事で、大好きな梨乃が悲しむ姿はもう見たくないんだよ。
検査をしてから数日後。梨乃以外の人たちが集められ、先に検査結果を聞くことになった。聞きたくないけど聞かなくてはいけない。覚悟を決めていた
つもりだった。だけど
「おそらく、半年分の記憶を失っていて、今の状況を理解できていないと思います」
この言葉は私の覚悟を見事に壊してしまった。ショックで、動揺が隠せなくて
「じゃあ、あの、夏祭りのことも!?」
すごく楽しかった。梨乃が嬉しそうで、楽しそうで、忘れられない思い出だった。
「はい。おそらく…」
ごめん。ごめんね梨乃。忘れられない思い出をあげるって言ったのに、約束したのに。私じゃダメだった。ねぇ梨乃?私は梨乃のために何ができる?
「精神的に不安定な時が続くと思います。このことを本人に伝えるのは危険だと判断しました。彼女が落ち着くまで、この事実を伝えずにサポートしていきます」
「…分かりました」
梨乃のためならなんでもする。最期がずっとずっと先になるように、いつか梨乃が記憶を取り戻せるように。同じ時をもう一度___。
目を開けると、なぜか準くんと優羽ちゃんがいて驚いた。優羽ちゃんなんて、会うのは中学の時以来初じゃない?
「「梨乃!!!!」」
名前を呼ばれ、ビクッと体が反応する。2人が私を「梨乃」と呼んだことにも、よかった…と涙を流す姿にも、困惑して状況理解が追いつかない。
「なんで2人がここにいるの?というかなんで私病院にいるの?」
2人の顔が一瞬でこわばったのがわかった。なに?どういうこと?
ガラッ
「梨乃さん!目が覚めたって本当!?」
病室にものすごい勢いで入ってきたのは病院の先生らしき人。
「村、田先生?」
名札をみてこの人がちゃんと病院の先生であることがわかる。
「うん。ちょっと検査しようか」
私は先生と一緒に病室を出た。私を乗せた車椅子を押しながら先生は私に問いかけた。
「今日、何月何日か分かる?」
とても簡単な質問だ。
「3月17日」
昨日が自分の誕生日だったこと、お母さんからカメラをプレゼントしてもらったこと、しっかり覚えてる。
この後、たくさんの検査や質問を受け、結果は後日報告すると言われた。
【優羽side】
梨乃が目を覚ましてすっごく嬉しい。だけど、どうしてここにいるのって言葉を聞いた時、本当に心臓が止まるかと思った。なんとなく気づいてしまったから。また何か良くないことが起こったんだって。ねぇ、どうして?どうして梨乃が辛い思いをしなきゃいけないの?答えは誰にも分からない。だけど、こんなにも優しくて明るくて、私にとって大事で、大好きな梨乃が悲しむ姿はもう見たくないんだよ。
検査をしてから数日後。梨乃以外の人たちが集められ、先に検査結果を聞くことになった。聞きたくないけど聞かなくてはいけない。覚悟を決めていた
つもりだった。だけど
「おそらく、半年分の記憶を失っていて、今の状況を理解できていないと思います」
この言葉は私の覚悟を見事に壊してしまった。ショックで、動揺が隠せなくて
「じゃあ、あの、夏祭りのことも!?」
すごく楽しかった。梨乃が嬉しそうで、楽しそうで、忘れられない思い出だった。
「はい。おそらく…」
ごめん。ごめんね梨乃。忘れられない思い出をあげるって言ったのに、約束したのに。私じゃダメだった。ねぇ梨乃?私は梨乃のために何ができる?
「精神的に不安定な時が続くと思います。このことを本人に伝えるのは危険だと判断しました。彼女が落ち着くまで、この事実を伝えずにサポートしていきます」
「…分かりました」
梨乃のためならなんでもする。最期がずっとずっと先になるように、いつか梨乃が記憶を取り戻せるように。同じ時をもう一度___。


