5日間の恋人ごっこ



走ってなんとか五分で公園に着くことができ、乱れた息を整えながらバスケコートのある方に向かっていく。

小さなドリブル音がだんだんと近づいてきて、華麗にシュートを決める音に胸がキュッと締め付けられる。

この姿を見れるのも、もう最後なんだな…。


「よ、瑠那」


私に気づいた廉くんが、微笑みながら片手を上げてきた。


「…もう、記憶全部戻ったんだね」

「…なんで?」

「だって今廉くん、私の後ろにお姉ちゃんがいないか確認したでしょ」


学校で廉くんをつい探してしまうのが私の癖。

だから、廉くんがいつも誰を探して誰を無意識に目で追っているのか、全部知ってる。

廉くんはお姉ちゃんをつい探すのが癖だから。


「ついでに、昨日お姉ちゃんと会った時に一瞬で思い出したんでしょ?本当、最後まで綺麗な物語だねー」

「…瑠那には全部、お見通しか」


やっぱりお姉ちゃんはどこまでいっても、この物語のヒロイン。