学校にいてもいつも考えていたのはただ一人、廉くんのことばかりだった。
どこにいたってまず廉くんを探すのが私の癖になっていた…。
*
廉くんがいつもの公園に現れるのは、おそらく廉くんが事故に遭った時間と同じ午後四時〜五時の間の一時間。
決まってあの公園に同じ時間に現れる。
そんな廉くんと会える日も、残り二日。
少しずつ本当のお別れの日が近づいてきていた。
「ここが俺の過ごしてた学校…」
放課後の学校に蓮くんと戻ってくると、ほとんどの生徒が下校をした後で昼間とは打って変わって静かだった。
時折聞こえてくるいろんな部活動の掛け声を聞きながら、廉くんと一緒に廊下を歩いていく。
廉くんは初めて学校見学に来た生徒のように、キョロキョロと辺りをしきりに見渡していた。
「すげぇ、渡り廊下ある!見晴らしも最高だし」
廉くんが隣の校舎と繋がっている渡り廊下に駆けていき、窓から下にある中庭を見下ろしていた。
この渡り廊下は記憶をなくす前の廉くんもお気に入りの場所であり、いつも友達とたむろっていては先生から溜まるなと怒られていた。
ここを通って移動教室に行くため、廉くんと会えるし顔が見れるから私の密かに好きな場所でもあった。
どこにいたってまず廉くんを探すのが私の癖になっていた…。
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廉くんがいつもの公園に現れるのは、おそらく廉くんが事故に遭った時間と同じ午後四時〜五時の間の一時間。
決まってあの公園に同じ時間に現れる。
そんな廉くんと会える日も、残り二日。
少しずつ本当のお別れの日が近づいてきていた。
「ここが俺の過ごしてた学校…」
放課後の学校に蓮くんと戻ってくると、ほとんどの生徒が下校をした後で昼間とは打って変わって静かだった。
時折聞こえてくるいろんな部活動の掛け声を聞きながら、廉くんと一緒に廊下を歩いていく。
廉くんは初めて学校見学に来た生徒のように、キョロキョロと辺りをしきりに見渡していた。
「すげぇ、渡り廊下ある!見晴らしも最高だし」
廉くんが隣の校舎と繋がっている渡り廊下に駆けていき、窓から下にある中庭を見下ろしていた。
この渡り廊下は記憶をなくす前の廉くんもお気に入りの場所であり、いつも友達とたむろっていては先生から溜まるなと怒られていた。
ここを通って移動教室に行くため、廉くんと会えるし顔が見れるから私の密かに好きな場所でもあった。



