ボールを手にした廉くんは悔しそうにしながらも、にやっと笑うと華麗なドリブルで私の横をすり抜け、ダンクを決めた。
「へへーん、すげぇだろ」
「別に。廉くんくらいの身長だったらダンクくらいできて普通でしょ」
「はー!?」と抗議してくる廉くんに、思わず笑ってしまう。
…ああ、懐かしい。
私が廉くんと初めて会った日も、ここだった。
中学三年生の夏頃、受験勉強がうまくいかなくて気分転換のためにここでバスケをしている時に、帰り途中のお姉ちゃんと会ったのだ。
その隣には、存在は知っていたけど初めて会う廉くんの姿もあった。
年上だしお姉ちゃんの彼氏だと緊張して身構えていた私に、お姉ちゃんからバスケをやっていることを聞いていた様子の廉くんが「どのくらいの強さなのか教えてよ」と1on1を挑んできたのだ。
廉くんが「三本先に入れた方が勝ちな」と説明している間に隙をついて早速一本を決めると、さっきみたいに対抗してダンクをしてきたのだ。
「なんだよ、瑠那めっちゃバスケうまいじゃん」
「これでも一応、女バスのキャプテンなので」
結局1on1は私の勝ちで終わった。
「へへーん、すげぇだろ」
「別に。廉くんくらいの身長だったらダンクくらいできて普通でしょ」
「はー!?」と抗議してくる廉くんに、思わず笑ってしまう。
…ああ、懐かしい。
私が廉くんと初めて会った日も、ここだった。
中学三年生の夏頃、受験勉強がうまくいかなくて気分転換のためにここでバスケをしている時に、帰り途中のお姉ちゃんと会ったのだ。
その隣には、存在は知っていたけど初めて会う廉くんの姿もあった。
年上だしお姉ちゃんの彼氏だと緊張して身構えていた私に、お姉ちゃんからバスケをやっていることを聞いていた様子の廉くんが「どのくらいの強さなのか教えてよ」と1on1を挑んできたのだ。
廉くんが「三本先に入れた方が勝ちな」と説明している間に隙をついて早速一本を決めると、さっきみたいに対抗してダンクをしてきたのだ。
「なんだよ、瑠那めっちゃバスケうまいじゃん」
「これでも一応、女バスのキャプテンなので」
結局1on1は私の勝ちで終わった。



