5日間の恋人ごっこ

ふらりと自席に向かいながら、昨日の出来事を何度も頭の中で反芻する。

お姉ちゃんには結局、廉くんのことは言っていない。

言ってしまったら、廉くんについた私の嘘がバレてしまうから。

だから、言えない…。



昨日と同じ時間にバスケゴールがある公園に行くと、思った通り廉くんがまたシュート練習をしていた。


「…廉くん」

「よ、瑠那」


私に気づいた廉くんが軽く微笑みながら片手を上げてきた。

…何も変わらない。廊下ですれ違う時や家に来た時の挨拶と、何も変わっていなかった。


「昨日は悪かったな。瑠那が彼女だったことも忘れてたなんて、俺最低だった」

「いや…!そんなことないよ…」


最低なのは私の方なのだから…。

ボールを脇に抱えながら近づいてきた廉くんは、優しく私の頭に手を乗せてきた。


「もう一度おまえと会えて嬉しいよ、瑠那」