特命機関夏目リサーチ


 ========== この物語はあくまでもフィクションです =========
 ============== 主な登場人物 =========================
 笠置・・・夏目リサーチ社員。元学者。元経営者。分室リーダー。
 高山・・・夏目リサーチ社員。元木工職人。Web小説ライターでもある。
 榊・・・夏目リサーチ社員。元エンパイヤステーキホテルのレストランのシェフ。元自衛隊員。分室のまかない担当。
 夏目朱美・・・夏目リサーチ副社長。

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 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==

 ※夏目リサーチは、阿倍野元総理が現役時代に設立された会社で、警視庁テロ対策室準備室が出来る前に出来た。スーパーや百貨店の市場調査会社が、「隠密に」テロ組織を調査するのに適していると、副総監が判断し、公安のアシストとしてスタートした。
 夏目リサーチは、民間の市場調査を行うのと併行して、危機的状況を調査する、国家唯一の調査機関である。

 午後10時。浅草、浅草寺裏手のビル。夏目リサーチ社分室。
 榊達が出勤すると、夏目朱美がいた。
 高山は、優香がパジャマ姿なので、嫌な予感がした。姉妹ではないから、同じ血は流れていない筈だが、社長の優香と副社長の朱美は、実に似た行動を取る。
 3人とも高齢者だし、分別ある大人だから知らん振りするが。
 「副社長。おニューのパジャマですか。」
 「アメ横で買ったの。いいでしょ。」
 「お似合いですよ。」榊が笑って厨房に消える。
 「今回の案件は、6月から続いている闇バイト。トクリュウの案件ね。手配が回っていたから、質店の従業員は、ネックレスを見て、防犯カメラのスイッチを入れた。気づいた【受け子】の60代男性が逃げた。それで、横顔しか映像が残らなかった。」
 「なんで直前までスイッチ切ってたのかなあ。」
 「タイミング悪すぎたのね。充電していなかったから、充電して、店開ける前にセットするのを忘れたのよ。センサー式でも、充電切れたら、単なるアクセよ。」
 笠置が朱美から受け取ったCDとSDをセットしたが、やはり時間はかかる。
 皆で夜食を運んだ。
 「わかめスープのカルビクッパに、餅チーズベーコン、カマンベールとズッキーニのアヒージョ、玉ねぎとじゃがいもの丸ごとホイル焼き。じっくり食べましょう。」

 料理が完璧に用意されたものの、マッチングデータが、なかなかでなかった。
 朱美がビールの栓を抜いた時、マッチングデータが出て来た。

 「目黒不動尊近くのネットカフェと、柏市のネットカフェか。闇バイトに飛びつく人間にしちゃ行動範囲が広いな。あ。置き引きのマエがるのか。それで時間がかかったんだな。」
 笠置は、急いで警視庁にデータと報告書を送った。

 「じゃ、乾杯しよう。」そう言った朱美の口には、もう泡がついていた。
 苦笑して3人は、「「「乾杯!!」」」と唱和した。

 夜は、まだ長い。

 ―完―

 ※作品のの題材になった事件では、警視庁は買い取り業者に対して、成分検査など専用の機器でネックレスを分析するよう呼びかけているそうです。また、闇バイトに応募しないように注意をよびかけています。
 クライングフリーマン