特命機関夏目リサーチ


 ========== この物語はあくまでもフィクションです =========
 ============== 主な登場人物 =========================
 笠置・・・夏目リサーチ社員。元学者。元経営者。分室リーダー。
 高山・・・夏目リサーチ社員。元木工職人。Web小説ライターでもある。
 榊・・・夏目リサーチ社員。元エンパイヤステーキホテルのレストランのシェフ。元自衛隊員。分室のまかない担当。
 久保田嘉三・・・警視庁管理官。

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 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==

 ※夏目リサーチは、阿倍野元総理が現役時代に設立された会社で、警視庁テロ対策室準備室が出来る前に出来た。スーパーや百貨店の市場調査会社が、「隠密に」テロ組織を調査するのに適していると、副総監が判断し、公安のアシストとしてスタートした。
 夏目リサーチは、民間の市場調査を行うのと併行して、危機的状況を調査する、国家唯一の調査機関である。

 午後10時。浅草、浅草寺裏手のビル。夏目リサーチ社分室。
 榊達が出勤すると、久保田管理官がいた。
 「小金井市の小金井公園で40代の男性が少年とみられるグループに突然襲われ、タバコなどを奪われた。グループは自転車現場から逃走していて、警視庁は強盗事件として行方を追っている。自転車の『防犯登録番号』で、メンバーの一人が割り出せた。彼らが奪ったタバコには、ヤクも入っていた。ただの強盗事件じゃない。一方、闇サイトハンターこと山並から、特殊詐欺の受け子を巻き込んだヤクの取引があることが闇サイトで判明した。調べて欲しいのは、その少年の立ち回り先だ。複数で構わない。」

 「こんな所で、『防犯登録番号』が役に立つとはねえ。でも、管理官。複数って・・・確かにネカフェ以外もファミレスとかビジネスビル近くにガチャガチャやってますけど。」
 「ヤクの取引現場に少年達が現れるとは限らない、だが、ただの暴力事件なら、引ったくりのくくりだが、ヤクが絡むと・・・。」

 マッチングデータが出た。
 6箇所、表示されている。
 「この場所、ヤクの取引現場と一致するな。少年課や生活安全課じゃなく捜査一課だな、少年達は。」
 笠置が急いで警視庁にデータを送り、管理官にSDを渡した。
 メールで送ればそれで終了とはいかない。
 万一の体制を取るのが警察の仕事だ。

 管理官がSDをバッグに仕舞い込むと、榊が、おにぎりセットを渡した。
 「これ、実はスイーツなんです。普通のおにぎりばかりじゃ味気ないと思って、ネットでレシピ調べて造ってみました。」
 管理官は、いきなり土下座した。
 「かたじけない。」
 まるで時代劇だ。

 管理官が帰ると、高山が手伝って、料理を運んだ。
 「今日は、シンプルに、夏野菜のすき焼きとすき焼き冷奴。どれでも、好きな順番で。デザートは、管理官に渡した、おにぎりスイーツ。」
 「犯してー。」と高山は戯けた。
 「高山さん、それ、副社長の真似?似てないけど笑える。」と、笠置が言った。

 夏の夜は長い。

 ―完―

 ※おにぎりスイーツは、ネットでちらっと見かけた程度です。
 ご興味ある方は、改めて調べて下さい。
 クライングフリーマン