========== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 =========================
笠置・・・夏目リサーチ社員。元学者。元経営者。分室リーダー。
高山・・・夏目リサーチ社員。元木工職人。Web小説ライターでもある。
榊・・・夏目リサーチ社員。元エンパイヤステーキホテルのレストランのシェフ。元自衛隊員。分室のまかない担当?
夏目朱美・・・夏目リサーチの副社長。芦屋グループ傘下に入り、夏目リサーチは登記上、違う会社名になっている。
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==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
※夏目リサーチは、阿倍野元総理が現役時代に設立された会社で、警視庁テロ対策室準備室が出来る前に出来た。スーパーや百貨店の市場調査会社が、「隠密に」テロ組織を調査するのに適していると、副総監が判断し、公安のアシストとしてスタートした。
夏目リサーチは、民間の市場調査を行うのと併行して、危機的状況を調査する、国家唯一の調査機関である。
1月8日。午後10時。浅草、浅草寺裏手のビル。夏目リサーチ社分室。
笠置が、警視庁から送られて来たデータを確認している。
高山と榊が出勤してきた。朱美も付いてきた。
「榊さんが七草がゆ作ってくれるって言うから、渡すだけじゃなく御相伴に来ましたあ。」
「副社長は、これから成人の日を迎える新成人みたいで、初々しいですね。」
「きゃはっ!!今度のボーナス上げるわね。」
「「「今度?」」」3人が驚くと、「そ。6月ね。」とケロッとして朱美は舌を出した。
榊が厨房に消えると、朱美は、持参したCDとSDを出した。
「今回の依頼は、殺人犯・・・と思しき人物。足立区のマンションで、通りがかった住人がドアの前の血だまりを発見。首や腹に複数の刺し傷。素人目にも判る、怨恨殺人。住人はすぐに110番。聞き込みで、目撃者が現れたけど、目撃した車のナンバーは判らない。ガイシャは会社社長。社長と揉めていたのは、ボーナス下げられたと激昂していた営業部長。社長は『お盛ん』で所謂お妾さんがいる。そりゃあ怒るわよね。社員のボーナス下げてお妾さんにつぎ込んでいたらねえ。兄が似た様なことしたら、私は義姉の味方するわ。笠置さん達も味方してくれるわよね。」
「えっと、もしも、の話ですよね。それで、被疑者が判っているなら・・・。」
「それが、足取りが掴み憎いのよ。そのクルマ、多分那珂国人のじゃないかって車種類。広域捜査には入ったけど、逃走の脚があるとねえ。そこで、ガチャガチャデータよ。どこかのインターネットカフェにでも・・・。」
マッチングデータが出た。ガチャガチャデータとは、市場調査の「ついで」に撮影したデータである。
東村山市のネットカフェに入る、営業部長と那珂国人が写っている。
ネットカフェには、その那珂国人が通称ウォン・ウォンで登録されていた。
これで、追い掛けることが出来る。
笠置がメールでデータを送っていると、いい匂いがしてきた。
「七草粥の始まりとしては、平安前期に宇多天皇が、初めて七種の若菜を入れた粥を神に供えて、無病息災を祈念したのが始まりとされているようです。鍋にお湯を沸かし、七草のすずな、すずしろ、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざの順に 入れて30秒程茹でます。それだけだと寂しいので、はんぺんでふわふわ 鶏ひき肉のまんまるからあげ、はんぺんでかさ増し 大葉と梅のふんわり塩つくね、もやしで節約 ふわふわシューマイ、ふわとろお月見お好み焼き。それと、『育ち盛り』の副社長の胃土産は、『豚こまで和風ハンバーガー』」
肝心の朱美は、何も聞かず食べ始めていた。
3人は、いつものことなので、ノーコメントにした。
「管理官からメールの返信が来たよ。これで一歩前進するって。その那珂国人は運転免許証を持っていた。所謂帰化人、だ。」
笠置は皆に報告すると、自分も食べ始めた。
―完―


