「木村・・・だよな?よろしく!俺、新谷秋也だから!」と後ろから声をかけられる。ん?新谷秋也って今聞こえたような・・・。
ギョッとして振り返ると、茶髪のいかにも一軍という雰囲気のその男子が笑顔でこっちを見ていた____。
まさか私の席がよりによって新谷秋也の隣の席になってしまうとは思わなかった。たしかに席に着いた時からなぜかクラスメイトの女子がちらちらこっちを見ていたし、玲衣奈たちが口をあんぐり開けてこっちを見ていたのはこういうことだったか。
「あ、うん。木村です。よろしく・・・」と軽く挨拶する。元々私は仲良くなればたくさん話せるが人見知りだし、こんなチャラくていかにも一軍なタイプの男子はかなり苦手だ。でもそんな私の気持ちはお構いなしに、新谷は見た目がチャラかったが性格も明るく、隣からしょっちゅう話しかけてくるようになった。
「なあ、木村って永山さくら推しって聞いたけどマジ?俺同じグループの冬香推し!」
永山さくらというのは私が応援しているアイドルグループの推しメンだった。冬香はさくらと同じグループで活動しており、グループ内で1、2位を争うぐらいの人気があり、ライバル関係とされているメンバーだった。私がアイドルオタクなのは周りによく話しており、知り合いなら誰でも知っている。きっとクラスメイトの誰かから聞いたのだろう。
同じグループを応援しているところまでなら仲良くなる話のネタになっただろうが、お互いの推しメンがライバル関係なら仲良くなるどころかむしろ犬猿の仲になるだろう。そう思っていたのに私が肯定すると、新谷は好意的に話を続けた。
「アリサと理麻たちから聞いた!さくらソロデビューするよな!CD何枚買うの?」
「金欠だしレンタルで済ますかもだけど・・・。」
「まじっ?俺だって買うぜ!あ、良かったら俺買ったら貸そうか?」
「え、いいの?」
新谷の存在を知ってから私が想像していた人物像より明るく優しくもある男子だった。だからといって好きになるわけもなかったが、隣同士で物理的に話しかけやすく、頻繁に主にアイドルトークで話すようになった。同じクラスには新谷の他にもアイドルオタクがおり、たまに他の男子も話に加わるようになった。もちろん、私は玲衣奈や紗良、華菜と行動を共にしており、たまに3人を新谷との会話に入れたりするととても喜んでくれた。ごくたまにだが新谷に、恋バナもするようになった。
ギョッとして振り返ると、茶髪のいかにも一軍という雰囲気のその男子が笑顔でこっちを見ていた____。
まさか私の席がよりによって新谷秋也の隣の席になってしまうとは思わなかった。たしかに席に着いた時からなぜかクラスメイトの女子がちらちらこっちを見ていたし、玲衣奈たちが口をあんぐり開けてこっちを見ていたのはこういうことだったか。
「あ、うん。木村です。よろしく・・・」と軽く挨拶する。元々私は仲良くなればたくさん話せるが人見知りだし、こんなチャラくていかにも一軍なタイプの男子はかなり苦手だ。でもそんな私の気持ちはお構いなしに、新谷は見た目がチャラかったが性格も明るく、隣からしょっちゅう話しかけてくるようになった。
「なあ、木村って永山さくら推しって聞いたけどマジ?俺同じグループの冬香推し!」
永山さくらというのは私が応援しているアイドルグループの推しメンだった。冬香はさくらと同じグループで活動しており、グループ内で1、2位を争うぐらいの人気があり、ライバル関係とされているメンバーだった。私がアイドルオタクなのは周りによく話しており、知り合いなら誰でも知っている。きっとクラスメイトの誰かから聞いたのだろう。
同じグループを応援しているところまでなら仲良くなる話のネタになっただろうが、お互いの推しメンがライバル関係なら仲良くなるどころかむしろ犬猿の仲になるだろう。そう思っていたのに私が肯定すると、新谷は好意的に話を続けた。
「アリサと理麻たちから聞いた!さくらソロデビューするよな!CD何枚買うの?」
「金欠だしレンタルで済ますかもだけど・・・。」
「まじっ?俺だって買うぜ!あ、良かったら俺買ったら貸そうか?」
「え、いいの?」
新谷の存在を知ってから私が想像していた人物像より明るく優しくもある男子だった。だからといって好きになるわけもなかったが、隣同士で物理的に話しかけやすく、頻繁に主にアイドルトークで話すようになった。同じクラスには新谷の他にもアイドルオタクがおり、たまに他の男子も話に加わるようになった。もちろん、私は玲衣奈や紗良、華菜と行動を共にしており、たまに3人を新谷との会話に入れたりするととても喜んでくれた。ごくたまにだが新谷に、恋バナもするようになった。



