瞬く間に過ぎて行く日常こそが青春なんだ

 すぐにドアが開けられ勢いよく芽吹が飛び込んで来た。
 タックルみたいに抱きついて来た芽吹を、涙を拭く間もなく抱き留める。

「嫌だ‼︎嫌だよ‼︎お願い…嫌いに、ならないで…」
 悲鳴みたいな芽吹の泣き声が胸に突き刺さる。
「ならないよ。なる訳がない」
「義孝くん……義孝くん…ごめん、ごめんね…」
「いつだって、どんな時だって俺はずっと…芽吹が笑顔でいられる様に願ってるよ」
「私ちゃんと言う通りにするから…だから、い、いなく…ならないで…」
「……」

 何やってんだよ…俺は本当に。

 信じてるなんて言いながら怖くて聞けなかったんだ。言ってやれてなかったんだ。

 芽吹の涙を拭いてやった。
 芽吹も俺の涙を拭いてくれた。
「芽吹…愛してるよ」
「私、私もだよ。義孝くんの事がずっと…ずっと大好きで大切で、側に、側にいたいよ」

 せっかく拭いた涙がまた(あふ)れて指を伝っていく。
「芽吹の悩みも苦しみも、一緒に背負っていきたい」
「…義孝くん」
「卒業したら結婚しよう」
「はい」