瞬く間に過ぎて行く日常こそが青春なんだ

 ファミレスで時間を潰して夜中に帰宅した。
 部屋にあった料理やバースデーケーキは綺麗に片付けられていて、ローテーブルの上には渡しそびれたプレゼントと『ごめんなさい』と一言書かれた手紙が置いてあった。

 俺は学校経由で家庭教師のバイトを始めた。
 あの日以来芽吹とはまともに会話をしていない。
 顔を合わせれば普通に挨拶はするけど相変わらず5秒が限界だ。

 暫くして芽吹が家を出たいと両親に言った。

 それが答えだと思った。

 母親が泣きながら俺の所に来て、俺に家を出て行けと言った。
 そう言われると思ったし、俺もそうしようと思っていた。

 だけど本人にきちんと確認しなければいけない。

 後見人になった俺の父親に負い目を感じていないか。
 家に迎え入れた俺の母親に負い目を感じていないか。
 お前を守ると一方的に決めた俺に負い目を感じていなかったか。

 どれか一つでもイエスなら、芽吹が家を出ていくべきだ。

 もう芽吹は大人で…
 あの頃みたいに泣き虫じゃないから。

 でも…