瞬く間に過ぎて行く日常こそが青春なんだ

 暫く話しているうちにウトウトと眠くなってきた。
「義孝くん眠くなった?」
「…んー」
 俺が横になるのと同時に芽吹がベッドから降り、意識を手放すまで優しく髪を撫でていてくれる。

 芽吹の優しいこの手は
 俺だけのものだと思っていた。


 数日後、芽吹が初めて外泊をした。
「友達の家に泊まる」と母親伝いに聞かされた。
 連絡を入れたのに一度も返信は無かった。

 翌日帰宅した芽吹は「連絡を返せなくてごめんね」とだけ言って部屋に入ったきり出てこなかった。

 その日から、芽吹は一言のメッセージだけよこして頻繁に外泊を繰り返す様になった。

 俺も俺で訳の分からない苛立ちと、芽吹のいないストレスを発散する為に遊び歩く様になった。

 すれ違い顔を合わせない日が続く。

 どこで何をしているのか、気が狂いそうな程知りたいのに…俺は意地になって一切連絡をしなかった。