瞬く間に過ぎて行く日常こそが青春なんだ

 手を繋いで帰った。
 脚だけやけに長い影に二人で笑った。
 青空に飛行機雲が伸びていく。

 そのまま家に芽吹を連れて帰った。
 女っ気が全くなかった俺が、突然連れて来た"婚約者"に両親は驚くと共に芽吹を大歓迎した。

 手続きが大変だと分かった上で、俺は頭を下げて身寄りのない芽吹の後見人になってくれる様にと頼んだ。
 父親は二つ返事で了承し、すぐに会社の顧問弁護士経由で未成年後見人の申立てに必要な書類作成を進めてくれた。
 母親は空き部屋を整え、芽吹に「一緒に暮らしましょう‼︎」と言って彼女を抱きしめた。

「…あのさ、ありがたいとは思うんだけど、軽過ぎねぇか?」
「お母さんもね、同じだったの」
「え?」
「一人ぼっちになっちゃった時に…お父さんが、同じ様に『結婚します』って私をここに連れて来てくれたの…」
「マジか…」
「あれだな‼︎再現VTRみたいだったな」
 笑う両親と苦笑いの俺。泣いてる芽吹。

 突然父親が芽吹を抱きしめた。
「ちょ…」
 母親が口元に手を当てて俺を制止する。

「大丈夫だよ…」
「……おとうさん」