ずっと足枷をつけているみたいだった。
 背中には重たいものを背負っていた。だけど、それはこれからも背負っていくべきものたちで逃れようと思うことは間違っていると知っていた。だから、ずっとこれからも背負っていくべきで幸せになってはいけないと思ってた。
 じゃないと申し訳なかった。あの最期まで自分たちの意思を曲げずに生きたあの二人に。
 それと同時に感謝もしていた。あの二人が俺に直接何かしてくれたわけじゃない。だけど、あの二人が最期まで人生を楽しんでいた。それが俺にとっての救いになった。そのことを二人は知らないだろう。今でも俺はあの二人が笑ってくれていたらいいなと思っている。