「どうして? もうすぐ隣で着れば良いと思うけど」

 クロードはしれっと言い返し、私は半目になった。

「それ……みんなに言っているでしょ」

 だって、あまりに言い慣れている。おかしい……どうして、こんなに恥じらいもなく、そんな言葉が口から出て来るのか。

「俺が言うわけないよ。好きなのは、シュゼット一人だけだよ」

 クロードは肩を竦めると、私が選んだ服をすべて持って、さっさと会計してしまった。