俺のせいって……変なの。魔物からこの飛空挺を救ってくれたのはクロードなのに。

「……お待たせ」

 私はベッドに戻って横になっていたら、クロードはついさっきの言葉通り消化に良さそうな温かなスープを持って来てくれた。

「ありがとう……クロード」

「熱は?」

 クロードは不意に私の額に大きな手で触れて、私の胸はドキッと大きく高鳴った。

 彼はもう立派な成人男性なのに、家族のように近い距離感は幼馴染みのままだ。

 別に……嫌ではないけれど、刺激が強過ぎるわ。

「だっ……大丈夫!」

「そう? 心配だからそこの椅子に座ってて良い?」

 クロードが指さした椅子は備え付けの物なのだけれど、単にないと便利だろうと必要があって置いてある程度で、実用性はあるけれど快適性はまったくない。

「私の船室、狭いのに! 大丈夫だよ……気にしないで」

「いや、俺が……シュゼットを驚かせたせいだから。うん。責任を感じているだけ。だから、早く良くなってよ」

 クロードはにっこり微笑んで、私は幼い頃と変わらない笑顔をを見て胸がドキドキした。

 ……そうだった。小さな頃も私が風邪を引いたら、こんな風に出来るだけ傍に一緒に居てくれたっけ……。