翼猫ギャビンは深夜、約束した通りに私の前に現れた。

 無言のままで大きく頷くと、暗くなっている室内で眠っているクロードの上を翼を使って飛行してキラキラとした光る粉を振り撒いた。

 綺麗……なんだか、妖精みたい。けれど、対象に状態異常を誘発する魔法の粉なので、綺麗なだけでは終わらないけれど。

 これは、明日のクロードの誕生日の準備に私がギャビンにお願いしたのだ。

 どうせなら、喜んで欲しいし出来れば驚かせたい……と。