先生の言っている通り、たくさんのものが埋まっていた。カプセルトイとか、バスボムの中身とか。さらには、砂場遊びで使うような型とかまで。私たちはそんなものが出てきてもお構いなしに、謎のブロックのためにあちこちを掘り進めた。すると、何か大きなものに当たる音がした。少し掘ってみると、それは例の謎のブロックだった。
「うさみちゃん! あったよ!」
「ほんとだ! いい? 私はスコップでまわりを掘るかほのかちゃんは掘られた土をどかしてね。せーの!」
なんか、思い出すな。このブロックを初めて見つけた時を。私が見つけて、私も似たようなセリフを言ったような気がする。あの時は、まさかこのようなことになるなんて、思ってもいなかったよ。
——5分後
「こ、これ……?」
「だ、よ、ね……?」
私たち二人は、掘り起こされたものを見て唖然(あぜん)とした。なぜなら、何回か見せてもらった写真には表側しか写っていなかったからわからなかったが、それはただのブロックではなく、蓋がついている箱のようなものだったからだ。ゆすってみると、カラカラと音がする。
「なにが入っているんだろう……」
私たちが戸惑っている間に、「終了! みなさん、たくさん見つかりましたか?」と声が聞こえた。そして、「1グループにつき一個ずつかごを渡すので、代表者一名は取りに来てくださいね〜」と言われた。
「じゃあ、私が取りに行くね」
こういう時は、いつもうさみちゃんが率先して前に出る。たまには私がやってあげるのに。
「あ、ありがとう、うさみちゃん」