当日。私は、校門前でうさみちゃんをまっていた。
「ほのかちゃーん!」
「うさみちゃん! おはよう。あいかわらずうさみちゃんの私服はかわいいね」
うさみちゃんはおしゃれさんで、たくさん私服を持っている。今日の服は水色の生地に白色のギザギザみたいな模様が入ったセーターに、青色のロングスカートに、白色のブーツ。薄黄色のカシューチャをして、薄水色の腕時計までしている。テーマは水色なのだろうか。うさみちゃんの私服を見ると、いつもキラキラ輝いて見える。これが「女子力が高い人」というのだろう。
それに比べて私は、クローゼットの中から適当に選んだピンク色のワンピース。綺麗に髪の毛がまとまっているうさみちゃんと違って、私は帽子で誤魔化している。うさみちゃんと隣に並ぶのが恥ずかしい。
「あっ! もうこんな時間!? 急いで飼育小屋に行かないと!」
腕時計を確認したうさみちゃんが、声をあげた。
「ほんとだ! 急ごう!」
開始時間ギリギリにきた私たちのあとは、誰も来なかった。石川先生は、もうこれ以上人が来そうにないことを確認してから、いつもよりか一段階明るい口調で話し始めた。
「え~本日は『飼育小屋の宝を探せ!』に参加いただき、ありがとうございます。まず、皆さんには長靴を履いていただきます。参加人数は、1、2、3、……12。12人ですね。ここにはあの棚の中に中に入っていた5つの長靴と、私たちが用意してきた15個の長靴があります。棚の中にあった長靴には、ここに『飼育小屋』と書いていますので、返す時はあそこの棚の中に綺麗に戻してください。『飼育小屋』と書いていない長靴は、この辺りに返してください。では、早速履いていってくださいね」
私は石川先生に言われる通り、長靴を履いた。飼育小屋でやるイベントだから石川先生が司会をしているのか。竹田先生は、どこにいるのだろう。辺りを見回してみると、準備をしていた。
「では、さっき履いていた靴は、あの辺りにおいてください」
今からどんなことをするのだろう。ワクワクとドキドキの間に、ソワソワが混じっているような感情だ。
「それでは、ルールを説明します。この飼育小屋の中にはたくさんのものが埋まっています。皆さんにはそれらを探してもらいます。勝ち方は2つ。1つ目は、1番多く宝物を掘り起こした人。2つ目は、これを掘り起こした人。この2つの勝ち方は、別々なので注意してください。どちらかに勝った人には………これ! このメダルが渡されます!」
小さな子たちは、「わーーーーい!」と騒いだ。しかし、そのメダルは、「おめでとう!」と書かれている、100均とかに売っていそうなものだった。
「ルールは以上! このバケツの中にあるスコップをとって、探し始めてください! 制限時間は30分! よーい、スタート!」
みんな友達同士や家族で集まっている感じだった。男子の中には、友達同士で競っているグループもいた。
「ほのかちゃん、探そう!」
「うん!」
私たちの目標は、あの謎のブロックの正体をこの手で判明させることだ。今日はそのためだけにきたのだから。
「ほのかちゃーん!」
「うさみちゃん! おはよう。あいかわらずうさみちゃんの私服はかわいいね」
うさみちゃんはおしゃれさんで、たくさん私服を持っている。今日の服は水色の生地に白色のギザギザみたいな模様が入ったセーターに、青色のロングスカートに、白色のブーツ。薄黄色のカシューチャをして、薄水色の腕時計までしている。テーマは水色なのだろうか。うさみちゃんの私服を見ると、いつもキラキラ輝いて見える。これが「女子力が高い人」というのだろう。
それに比べて私は、クローゼットの中から適当に選んだピンク色のワンピース。綺麗に髪の毛がまとまっているうさみちゃんと違って、私は帽子で誤魔化している。うさみちゃんと隣に並ぶのが恥ずかしい。
「あっ! もうこんな時間!? 急いで飼育小屋に行かないと!」
腕時計を確認したうさみちゃんが、声をあげた。
「ほんとだ! 急ごう!」
開始時間ギリギリにきた私たちのあとは、誰も来なかった。石川先生は、もうこれ以上人が来そうにないことを確認してから、いつもよりか一段階明るい口調で話し始めた。
「え~本日は『飼育小屋の宝を探せ!』に参加いただき、ありがとうございます。まず、皆さんには長靴を履いていただきます。参加人数は、1、2、3、……12。12人ですね。ここにはあの棚の中に中に入っていた5つの長靴と、私たちが用意してきた15個の長靴があります。棚の中にあった長靴には、ここに『飼育小屋』と書いていますので、返す時はあそこの棚の中に綺麗に戻してください。『飼育小屋』と書いていない長靴は、この辺りに返してください。では、早速履いていってくださいね」
私は石川先生に言われる通り、長靴を履いた。飼育小屋でやるイベントだから石川先生が司会をしているのか。竹田先生は、どこにいるのだろう。辺りを見回してみると、準備をしていた。
「では、さっき履いていた靴は、あの辺りにおいてください」
今からどんなことをするのだろう。ワクワクとドキドキの間に、ソワソワが混じっているような感情だ。
「それでは、ルールを説明します。この飼育小屋の中にはたくさんのものが埋まっています。皆さんにはそれらを探してもらいます。勝ち方は2つ。1つ目は、1番多く宝物を掘り起こした人。2つ目は、これを掘り起こした人。この2つの勝ち方は、別々なので注意してください。どちらかに勝った人には………これ! このメダルが渡されます!」
小さな子たちは、「わーーーーい!」と騒いだ。しかし、そのメダルは、「おめでとう!」と書かれている、100均とかに売っていそうなものだった。
「ルールは以上! このバケツの中にあるスコップをとって、探し始めてください! 制限時間は30分! よーい、スタート!」
みんな友達同士や家族で集まっている感じだった。男子の中には、友達同士で競っているグループもいた。
「ほのかちゃん、探そう!」
「うん!」
私たちの目標は、あの謎のブロックの正体をこの手で判明させることだ。今日はそのためだけにきたのだから。
