週明けの月曜日。私は、今日はいつも以上にルンルンしているの! なぜなら、今日は飼育当番の日! 
「今日こそは全体を掘り起こしたいな~♪」
鼻歌交じりでそんなことを言っていると、
「おはよう、ほのかちゃん!」
偶然、うさみちゃんと出会っちゃった! この学校は生徒数が多い「マンモス校」で、一学年につき300人越え! 6学年合わせて1800人越え‼︎ だから、たった一人を見つけ出すのはとても大変なんだ。
「おはよう、うさみちゃん! 偶然だね」
「そうだね。今日は奇跡が起こりそう! まあ、逆に今この瞬間で今日1日の運を全部使っちゃっていて、とんでもない悪いことが起こっちゃうかもしれないけど……」
 その、「悪いこと」の方に傾きかけているのは、この時はまだ、誰も知らなかった……。

——起立。礼。これで理科の学習を終わります。ありがとうございました。着席。解散。
「ほのかちゃん、行こう!」
「うん!」
意気投合をした直後、放送の合図がなった。私はちょっと、嫌な予感がした。
「ピーンポーンパーンポーン♪」
そして、その「嫌な予感」は、見事に当たってしまった。
「月曜日飼育当番の春井ほのかさん、鈴木うさみさん、今すぐ、職員室前まで集まってください。もう一度言います。月曜日飼育当番の春井ほのかさん、鈴木うさみさん、今すぐ、職員室前まで集まってください。以上、石川先生からでした」
視線が一気に私たちの方に向いたが、無理もないだろう。放送で二人とも呼び出されたんだから。
「石川先生が私たちに何の用だろう」
「でも、『今すぐ』って言っていたよね? 急いでいった方がいいよね……」
「そうだね、行こう!」