尾崎と並んで、自販機の隣に立つ。目の前の風景を構成するのは、一日の連なりを消費して生きていく人とその環境だ。
「……今日、何も騒ぎ起こらなかったけど」
尾崎が言う。
「起こしてないからな」
俺が返す。
横を見ると、説明を求められるような顔と対面した。俺は「あー」と息を吐いてもう一度、眼前で流れる景色を見た。
「教頭室、ドア蹴り破って詰め寄って、思い出せる限りの恨み全部ぶちまけた。……あいつ、自分の言ったこと冗談なしに音声聞くまで忘れてたってんだから救いようがない」
文化祭の二日間、講堂で流れた完成形のPR動画には尾崎が録音していた教頭の怒鳴り声が含まれてたのだと知った。
「で、ここまでやったことやそのせいで俺がどうなってたのかとかも全部話した。向こうは何も言えないで完全に固まってた」
まるで俺が精神をやられた時と反対の図だった。どうして、俺が害をなしてるみたいになってたのか、考えると滑稽でグロテスクだった。
でも実際、あれは加害だったんだろう。俺が、こうすることでしか決着を付けられないと判断した、暴力。
「訂正も謝りもしようとしないで、なのに、こっちが気分悪くなってる」
「……今日、何も騒ぎ起こらなかったけど」
尾崎が言う。
「起こしてないからな」
俺が返す。
横を見ると、説明を求められるような顔と対面した。俺は「あー」と息を吐いてもう一度、眼前で流れる景色を見た。
「教頭室、ドア蹴り破って詰め寄って、思い出せる限りの恨み全部ぶちまけた。……あいつ、自分の言ったこと冗談なしに音声聞くまで忘れてたってんだから救いようがない」
文化祭の二日間、講堂で流れた完成形のPR動画には尾崎が録音していた教頭の怒鳴り声が含まれてたのだと知った。
「で、ここまでやったことやそのせいで俺がどうなってたのかとかも全部話した。向こうは何も言えないで完全に固まってた」
まるで俺が精神をやられた時と反対の図だった。どうして、俺が害をなしてるみたいになってたのか、考えると滑稽でグロテスクだった。
でも実際、あれは加害だったんだろう。俺が、こうすることでしか決着を付けられないと判断した、暴力。
「訂正も謝りもしようとしないで、なのに、こっちが気分悪くなってる」

