そうだ。
零時の瞬間を一緒に過ごしたあの夜、兄はすでに追い詰められていたのだ。俺を励ますようにしながら本当は自分を奮い立たせようとしていた。頑張っても諦めても無情にやってくる次の一日をちゃんと迎えたのだと意識しようとして、自分が決めたことなんだからと、身の回りで起こることやそれが自分に与える影響を制御しようとしてた。
自分で決めたことを通そうとして、それが思うようにできてなかった。でも、そんな虚しさや無力感に襲われても、兄は弱音の一つも吐かないで、かわいそうなほどに前向きでい続けようとした。
もう一日だけ、と。
もう一日、また一日。
何度も繰り返し来るそれは通常だったら、これから何かを変えられるかもしれない希望、救いとなり得る。それはそうだ。
だけど無力感や混乱に蝕まれた状態では、新しい一日が来たというのは耐え難い苦痛しか連れてこない。終わりが見えない、という。
そのことを示し続けるような目覚まし時計を前に、ふらっと、確信した気がした。
今ここにいる限りは休まずやってくる、一日を終えた自覚とまた一日を生き抜く圧力を。
兄はきっと、手放そうと思ったのだ。
零時の瞬間を一緒に過ごしたあの夜、兄はすでに追い詰められていたのだ。俺を励ますようにしながら本当は自分を奮い立たせようとしていた。頑張っても諦めても無情にやってくる次の一日をちゃんと迎えたのだと意識しようとして、自分が決めたことなんだからと、身の回りで起こることやそれが自分に与える影響を制御しようとしてた。
自分で決めたことを通そうとして、それが思うようにできてなかった。でも、そんな虚しさや無力感に襲われても、兄は弱音の一つも吐かないで、かわいそうなほどに前向きでい続けようとした。
もう一日だけ、と。
もう一日、また一日。
何度も繰り返し来るそれは通常だったら、これから何かを変えられるかもしれない希望、救いとなり得る。それはそうだ。
だけど無力感や混乱に蝕まれた状態では、新しい一日が来たというのは耐え難い苦痛しか連れてこない。終わりが見えない、という。
そのことを示し続けるような目覚まし時計を前に、ふらっと、確信した気がした。
今ここにいる限りは休まずやってくる、一日を終えた自覚とまた一日を生き抜く圧力を。
兄はきっと、手放そうと思ったのだ。

