抽象的で、理解できない。何も。俺は何がしたいんだ。何を求めてる。そもそもそんな目的らしいことを思う奴なのか、そんなことを成す意志を持つ器なのか、俺は。
頭の中ばかりうるさくしている俺を、尾崎は黙って見ていた。
そして俺は、尾崎が帰った後も、この怒り未満の妙な感情を抱えたまま、翌日になるまでの残り時間を過ごした。
朝が来て、俺は強烈な違和感に襲われた。
上体を起こす。脳内はむしろすっきりしている。
いや。これはそういうことじゃない。これは、何かを忘れてるような、それか逆に何かを思い出したような、頭の中の引っ掛かり。
「……あ」
気付いた。
夕べは静かだった。
零時のアラーム、あの幻聴を、昨日の夜、俺は聞いていない。
片手で耳を覆う。そのまま指先でこめかみや後頭部を撫でる。……たぶん、異常はない。
だけど、だったら、これは何なんだ? どうして……そもそも、本当に鳴らなかったのか? 俺が初めてそれを無視できただけということもあり得るが。
ベッドから出て、カーテンの向こうを見る。かろうじて出ていた日の光に、確かに現実の「今日」なのだとわかった。
頭の中ばかりうるさくしている俺を、尾崎は黙って見ていた。
そして俺は、尾崎が帰った後も、この怒り未満の妙な感情を抱えたまま、翌日になるまでの残り時間を過ごした。
朝が来て、俺は強烈な違和感に襲われた。
上体を起こす。脳内はむしろすっきりしている。
いや。これはそういうことじゃない。これは、何かを忘れてるような、それか逆に何かを思い出したような、頭の中の引っ掛かり。
「……あ」
気付いた。
夕べは静かだった。
零時のアラーム、あの幻聴を、昨日の夜、俺は聞いていない。
片手で耳を覆う。そのまま指先でこめかみや後頭部を撫でる。……たぶん、異常はない。
だけど、だったら、これは何なんだ? どうして……そもそも、本当に鳴らなかったのか? 俺が初めてそれを無視できただけということもあり得るが。
ベッドから出て、カーテンの向こうを見る。かろうじて出ていた日の光に、確かに現実の「今日」なのだとわかった。

