稼働する「画面」を、俺は全面的に拒絶するようになっていた。
考えてみたらおかしな話だ。動画制作に懲りただけならまだしも、なぜ薄っすらとしか連想できないところまでその影響を及ぼさないといけない。
それでも、作業はしないといけない。情報は知ってないといけない。連絡は継続させないといけない。でも、無理だった。
自分のせいじゃなく突然生まれて癌みたいに蝕んでいく。そして気づいたら病みの要因だけをどうにかすればいいってものじゃなく、精神の一部分を丸ごと除去しないと生きられなくなるくらいに、自分がなっている。
憎しみや恐怖という感情の、本物の怖さを知った。
尾崎は画面を見れなくなった俺に誰より早く気づいて、「大丈夫?」と、毎日一度は訊いてくるようになった。その度に俺は「大丈夫だ」と答えてた。
実際は、学校や文化祭を意識すると手足が麻痺する、夜は眠れても朝は起きれない、起きても頭痛のせいにして午前半日をサボることを頻発させていたのだけど。
でも、継続して一日一日、通えてはいた。
だから大丈夫だ。とりあえず。それができているなら。いずれは。
考えてみたらおかしな話だ。動画制作に懲りただけならまだしも、なぜ薄っすらとしか連想できないところまでその影響を及ぼさないといけない。
それでも、作業はしないといけない。情報は知ってないといけない。連絡は継続させないといけない。でも、無理だった。
自分のせいじゃなく突然生まれて癌みたいに蝕んでいく。そして気づいたら病みの要因だけをどうにかすればいいってものじゃなく、精神の一部分を丸ごと除去しないと生きられなくなるくらいに、自分がなっている。
憎しみや恐怖という感情の、本物の怖さを知った。
尾崎は画面を見れなくなった俺に誰より早く気づいて、「大丈夫?」と、毎日一度は訊いてくるようになった。その度に俺は「大丈夫だ」と答えてた。
実際は、学校や文化祭を意識すると手足が麻痺する、夜は眠れても朝は起きれない、起きても頭痛のせいにして午前半日をサボることを頻発させていたのだけど。
でも、継続して一日一日、通えてはいた。
だから大丈夫だ。とりあえず。それができているなら。いずれは。

