〝突然こんなものを送りつけてしまって、ごめんなさい。
 
 私がもしまだ生きていたら、この手紙はそっと閉じて、荷物をそのまま病院に持ってきてください。
 
 だけど今、渉くんが酷く驚いているなら私は死んでいるっていうことだと思うから、このまま読んでくれると嬉しいです。
 
 伝えたいことはたくさんあるのに、書こうとするとうまく書けなくて。だから、この日記を渉くんに託すことにしました。
 
 渉くんにお願いしたいことは、ひとつだけ。
 
 七月三十一日午後五時に、この日記を持って私のお墓参りに行ってください。
 
 そしてお墓参りが終わったら、私の日記を読んでほしいの。

 どうか、お願いします。〟