頂点の上を見つめて



 「ではこれから委員会を始めます」


 委員長の挨拶から放課後の図書委員会が始まる。昨日までの疲れが溜まっているせいであくびを出したくなったけれど、なんとかそれは堪えながら。


 今日は主に図書委員としての仕事の役割分担を決めていくみたい。図書委員の役割は放送でおすすめの本を紹介したり、本についてのチラシを書いたりなど仕事は多岐にわたる。


 委員長が話しているところの脇にホワイトボードが置かれており、そこにはそれらの役割名が表記されていた。


 「みなさん、やりたいものを一つ選んでこの役割の下のところに自分の名前を書いてください。最初は一年一組から順番に書きにきてください」


 委員長の一声で一人立ち上がる。私は一年二組だから順番的に次だけれど、迷ってはいない。既に決まっていたから。数ある役割の中で一番オーソドックスで多分楽なカウンターの仕事にしようと。


 次二組の生徒、と呼ばれ席を立ち、ホワイトボードの近くまで行くと、一時的に思考が止まってしまう。カウンターは毎日行うもの。だからそこにはカウンター以外にも曜日の記載がなされていた。でもすぐに私はペンを動かせた。


 カウンターの仕事はお昼休みと放課後にある。だけど私の場合、ほとんどの曜日の放課後に用事があって。だからこのホワイトボードに書ける曜日としたら。


 カウンターの月曜日の下に自分の名前を記す。席に戻って表には出さないけれど祈る。
 どうか自分の選んだところに希望者が多くなりませんように、と。


 カウンター係は一日二人で仕事をするみたい。だからもう一人でも入ってしまったら別の仕事をしなければならない。そうならないように今は静かに祈るしかない。


 「次一年五組の生徒」
 その生徒は立ち上がって、迷うことなくある役割の下に自分の名前を書いていく。それは私が選んだ役割と曜日まで同じだった。