ルウクシェスからみた真生の表情は怒筋が顔の至る所に浮かんでいて目を細めて睨んでいるせいか余計に恐ろしくみえている。
そのためルウクシェスは何も言えなくなり石のように固まってしまった。
(ちょい、やり過ぎたか? ダランカルから根は穏やかな性格だって聞いていたが、いざという時に怒れるじゃないか。
これでいい、こんなことをされて怒らないようじゃ魔王なんて名乗る資格なんかないからな)
そう思考を巡らせるも、まだ真生が怒りの表情で自分をみている。そのためピクリとも動くことができずにいた。すると額からは汗が流れ落ちる。
(馬鹿にしているってことは、かなり俺を舐めている。ここで目を逸らせば恐らく更に何か仕掛けてくるはず。
だが、なんで急に黙ったんだ? 俺は只、睨んでいるだけだぞ)
真生は自分のことについてあまりにも認識が乏しいため現在、相手にどれだけの圧をかけているのかを理解できないでいた。
「……も、申し訳ありません!!」
圧と沈黙の恐怖に耐えられなくなったルウクシェスは、サッと正座をし額を床につけ謝罪する。
「…………」
真生は拍子抜けをし言葉に詰まった。そのため返す言葉に困ってしまう。
そのせいかルウクシェスは、かなり真生が怒っていると勘違いしてしまっているようだ。
「マオ様が怒るのも無理はない。オレが試すようなことをしたから……本当に申し訳ありませんでした」
「いい……フゥー……少し驚いただけだ。好戦的だと聞いていたからな。まあ、怒っていたのは間違いないが」
「有り難きお言葉……それにしても切り替えがはやい。怒っていたはずが今は穏やかな顔になっている。どちらが本当のマオ様なのでしょう?」
そう問われ真生は困惑する。
「言っている意味が分からない。俺って、そんなに態度がコロコロ変わっているのか?」
「まさか自分のことを理解していないのですか? なるほど……喜怒哀楽。マオ様にとって、それらが当たり前なのかもしれない」
「普通は誰でも喜怒哀楽ってあるよな?」
言っていることが理解できずに真生は更に困惑すると云うよりも度を超えて混乱していた。
「それはそうだが。要はそれらが極端だという事ですよ」
「気にしたことがなかったけど……なるほどな」
「そうそう……挨拶が、まだだった」
そう言いルウクシェスは改めて真生の前にキチンと立ち会釈をして頭を下げ挨拶する。その後、自己紹介をした。
次いで真生も名乗る。
「それにしても聞いていたより狂人でなくてよかった。話も通じなかったら困るからな」
「それはどうかと……マオ様だから何もできないだけなので」
「俺だから??」
その意味を理解できず真生の脳内には【?】が沢山現れてグルグルと渦を巻いていた。
「やっぱり自身のことを理解していないのか。これは……これからそばにいて、オレ自ら教えた方が良さそうだ」
「そうしてくれるのは有り難い。だが自分の近くにおく者は厳選したい」
そう告げたあと真生はデスマッチのことを話した。
「なるほど……命懸けのってことは死と隣り合わせのバトル。面白い……それに勝てば、マオ様のそばにいることができるってことだ」
ウキウキしているようだ。やはり好戦的な種族のためなのだろう。いや、それだけではなく真生に仕えたいと思っているから余計にだ。
そして色々と話をしたあとルウクシェスは謁見の間を嬉しそうに退出していった。
(フゥー……行ったな。ルウクシェスに言われたことについて、あとでライゼア達にも聞いてみるか)
そう思い玉座から立ち上がる。
それを分かっていたかのようにライゼア達四人が真生を迎えに来て一緒に謁見の間をあとにし書斎へと向かった。
そのためルウクシェスは何も言えなくなり石のように固まってしまった。
(ちょい、やり過ぎたか? ダランカルから根は穏やかな性格だって聞いていたが、いざという時に怒れるじゃないか。
これでいい、こんなことをされて怒らないようじゃ魔王なんて名乗る資格なんかないからな)
そう思考を巡らせるも、まだ真生が怒りの表情で自分をみている。そのためピクリとも動くことができずにいた。すると額からは汗が流れ落ちる。
(馬鹿にしているってことは、かなり俺を舐めている。ここで目を逸らせば恐らく更に何か仕掛けてくるはず。
だが、なんで急に黙ったんだ? 俺は只、睨んでいるだけだぞ)
真生は自分のことについてあまりにも認識が乏しいため現在、相手にどれだけの圧をかけているのかを理解できないでいた。
「……も、申し訳ありません!!」
圧と沈黙の恐怖に耐えられなくなったルウクシェスは、サッと正座をし額を床につけ謝罪する。
「…………」
真生は拍子抜けをし言葉に詰まった。そのため返す言葉に困ってしまう。
そのせいかルウクシェスは、かなり真生が怒っていると勘違いしてしまっているようだ。
「マオ様が怒るのも無理はない。オレが試すようなことをしたから……本当に申し訳ありませんでした」
「いい……フゥー……少し驚いただけだ。好戦的だと聞いていたからな。まあ、怒っていたのは間違いないが」
「有り難きお言葉……それにしても切り替えがはやい。怒っていたはずが今は穏やかな顔になっている。どちらが本当のマオ様なのでしょう?」
そう問われ真生は困惑する。
「言っている意味が分からない。俺って、そんなに態度がコロコロ変わっているのか?」
「まさか自分のことを理解していないのですか? なるほど……喜怒哀楽。マオ様にとって、それらが当たり前なのかもしれない」
「普通は誰でも喜怒哀楽ってあるよな?」
言っていることが理解できずに真生は更に困惑すると云うよりも度を超えて混乱していた。
「それはそうだが。要はそれらが極端だという事ですよ」
「気にしたことがなかったけど……なるほどな」
「そうそう……挨拶が、まだだった」
そう言いルウクシェスは改めて真生の前にキチンと立ち会釈をして頭を下げ挨拶する。その後、自己紹介をした。
次いで真生も名乗る。
「それにしても聞いていたより狂人でなくてよかった。話も通じなかったら困るからな」
「それはどうかと……マオ様だから何もできないだけなので」
「俺だから??」
その意味を理解できず真生の脳内には【?】が沢山現れてグルグルと渦を巻いていた。
「やっぱり自身のことを理解していないのか。これは……これからそばにいて、オレ自ら教えた方が良さそうだ」
「そうしてくれるのは有り難い。だが自分の近くにおく者は厳選したい」
そう告げたあと真生はデスマッチのことを話した。
「なるほど……命懸けのってことは死と隣り合わせのバトル。面白い……それに勝てば、マオ様のそばにいることができるってことだ」
ウキウキしているようだ。やはり好戦的な種族のためなのだろう。いや、それだけではなく真生に仕えたいと思っているから余計にだ。
そして色々と話をしたあとルウクシェスは謁見の間を嬉しそうに退出していった。
(フゥー……行ったな。ルウクシェスに言われたことについて、あとでライゼア達にも聞いてみるか)
そう思い玉座から立ち上がる。
それを分かっていたかのようにライゼア達四人が真生を迎えに来て一緒に謁見の間をあとにし書斎へと向かった。



