「マオウ様……本当にアルラセナ様に逢われるのですか?」
飽くまでもライゼアは真生とアルラセナのお互いを逢わせたくないようだ。
「まるでアルラセナに逢って欲しくないみたいじゃないか」
「それは…………」
「ライゼアの気持ちは、ウチにも分かるのじゃ。アルラセナは美人だから、それに魔王さまを召喚していたのであれば尚更じゃな」
それを聞き真生は不思議に思い首を傾げる。
「なんでそう思う?」
「……何も気づいてねえのか?」
「何をだ?」
そう真生に聞き返されて三人は頭を抱え溜息をついた。
「ライゼア、これなら逢わせても大丈夫じゃねえのか? 魔王さまは色恋に興味なさそうだぞ」
「それでも……嫌ですう。ナシェルは問題ないかもしれません。だけどアルラセナだけは別ですわ」
「もしかして俺がアルラセナを好きになるんじゃないかって心配しているのか?」
そう問われライゼアとナシェルとダランカルは頷き真生を見据える。
「なるほど……だけど俺は別にライゼアと付き合っている訳じゃない。それなら誰を好きになろうと自由じゃないのか?」
「……ワハハハハ……コリャ可笑し過ぎる。確かに魔王さまからすれば、まだ本命は決まっちゃいねえわな」
「そういえば、そうなのじゃ。それならウチにも、まだチャンスがある」
真生の発言に対しライゼアは、ショックのあまり肩を落とし目を潤ませ今にも泣きそうだ。
「ハァー……別にライゼアが嫌いな訳じゃない。只、俺とライゼアは……。いや……だが……」
なんて言っていいのか分からなくなり真生は混乱してしまい頭を掻きむしる。
「そういう事か……魔王さまは、ライゼアのことをな。だが迷ってると……」
「ダランカル、どういう事ですの?」
「まあ、これは本人同士で解決するしかねえ。ってことでライゼア、多分アルラセナのことを魔王さまに逢わせても大丈夫だと思うぞ」
そう言われるもライゼアの不安は消えない。
「ダランカル……マオウ様を信用しろってこと? ですが……」
「すまない……多分ダランカルの思った通りだ。だけど今は……それに……自分の気持ちの整理ができていない」
深呼吸をしたあと真生は再び口を開いた。
「でも信用してくれ! 逢ってもアルラセナを好きにはならない」
それを聞きライゼアは、ジト目で真生をみる。
「なんか、さっきと言っていることが違いますう。ですが……そうよね。分かりました! マオウ様を信じますわ」
ホッと胸を撫で下ろし真生は三人を順にみた。
(なんとか切り抜けた。ライゼアは魔族だし……これから俺が、どうなるか分からない。
本当に魔王として覚醒できるかも不明だ。だから今は、この気持ちを心の奥底に仕舞っておく)
その後、真生はアルラセナに逢うためライゼア達から話を詳しく聞き頭の中で整理する。
「……アルラセナが居る塔は城の北東側か」
「すぐ行くのですか? できれば皆に逢ってからの方がいいと思いますう」
「確かにライゼアの言う通りだ。塔に向かう途中で逢った者に自己紹介を、イチイチしてたんじゃ面倒だからな」
それを聞き真生は少し考えたあと、コクッと頷き三人を見据えた。
「それもそうだな。それで俺を、みんなに紹介して何も起こらない保証はあるのか?」
「保障はねえ。只、一度に相手した方が早いかと」
「フッ……そうだな。ダランカルの言う通りだ。ってことは覚悟を決めるしかないか」
必ずしなければならないことなら早く済ませた方がいいと思い真生は決断する。
そのあと真生たちは、どう城の者たちに紹介したらいいのかと話し合いをしていたのだった。
飽くまでもライゼアは真生とアルラセナのお互いを逢わせたくないようだ。
「まるでアルラセナに逢って欲しくないみたいじゃないか」
「それは…………」
「ライゼアの気持ちは、ウチにも分かるのじゃ。アルラセナは美人だから、それに魔王さまを召喚していたのであれば尚更じゃな」
それを聞き真生は不思議に思い首を傾げる。
「なんでそう思う?」
「……何も気づいてねえのか?」
「何をだ?」
そう真生に聞き返されて三人は頭を抱え溜息をついた。
「ライゼア、これなら逢わせても大丈夫じゃねえのか? 魔王さまは色恋に興味なさそうだぞ」
「それでも……嫌ですう。ナシェルは問題ないかもしれません。だけどアルラセナだけは別ですわ」
「もしかして俺がアルラセナを好きになるんじゃないかって心配しているのか?」
そう問われライゼアとナシェルとダランカルは頷き真生を見据える。
「なるほど……だけど俺は別にライゼアと付き合っている訳じゃない。それなら誰を好きになろうと自由じゃないのか?」
「……ワハハハハ……コリャ可笑し過ぎる。確かに魔王さまからすれば、まだ本命は決まっちゃいねえわな」
「そういえば、そうなのじゃ。それならウチにも、まだチャンスがある」
真生の発言に対しライゼアは、ショックのあまり肩を落とし目を潤ませ今にも泣きそうだ。
「ハァー……別にライゼアが嫌いな訳じゃない。只、俺とライゼアは……。いや……だが……」
なんて言っていいのか分からなくなり真生は混乱してしまい頭を掻きむしる。
「そういう事か……魔王さまは、ライゼアのことをな。だが迷ってると……」
「ダランカル、どういう事ですの?」
「まあ、これは本人同士で解決するしかねえ。ってことでライゼア、多分アルラセナのことを魔王さまに逢わせても大丈夫だと思うぞ」
そう言われるもライゼアの不安は消えない。
「ダランカル……マオウ様を信用しろってこと? ですが……」
「すまない……多分ダランカルの思った通りだ。だけど今は……それに……自分の気持ちの整理ができていない」
深呼吸をしたあと真生は再び口を開いた。
「でも信用してくれ! 逢ってもアルラセナを好きにはならない」
それを聞きライゼアは、ジト目で真生をみる。
「なんか、さっきと言っていることが違いますう。ですが……そうよね。分かりました! マオウ様を信じますわ」
ホッと胸を撫で下ろし真生は三人を順にみた。
(なんとか切り抜けた。ライゼアは魔族だし……これから俺が、どうなるか分からない。
本当に魔王として覚醒できるかも不明だ。だから今は、この気持ちを心の奥底に仕舞っておく)
その後、真生はアルラセナに逢うためライゼア達から話を詳しく聞き頭の中で整理する。
「……アルラセナが居る塔は城の北東側か」
「すぐ行くのですか? できれば皆に逢ってからの方がいいと思いますう」
「確かにライゼアの言う通りだ。塔に向かう途中で逢った者に自己紹介を、イチイチしてたんじゃ面倒だからな」
それを聞き真生は少し考えたあと、コクッと頷き三人を見据えた。
「それもそうだな。それで俺を、みんなに紹介して何も起こらない保証はあるのか?」
「保障はねえ。只、一度に相手した方が早いかと」
「フッ……そうだな。ダランカルの言う通りだ。ってことは覚悟を決めるしかないか」
必ずしなければならないことなら早く済ませた方がいいと思い真生は決断する。
そのあと真生たちは、どう城の者たちに紹介したらいいのかと話し合いをしていたのだった。



