ここは書斎にあるテーブルでソファに真生、ライゼア、ダランカル、ナシェルが座っていた。
テーブルの上には大量のお菓子と四人分のお茶が置かれている。
あれから真生はライゼアがくるまで色々考えていた。
そこにナシェルが本を抱え戻ってくる。
戻ってきたナシェルに真生は休憩しながら話したいことがあるのでダランカルを呼んで来てくれと言った。
それを聞きナシェルは頷き通路側に居るダランカルの所に向かい真生に言われたことを伝える。
その後ダランカルとナシェルは部屋の中に入って来て真生の居る机の前まできた。
そこにライゼアが人数分のお茶とお菓子を持ち書斎に入ってくる。そして、ソファのあるテーブルの上にお菓子を中央に置き人数分のお茶を並べおいた。
それをみて真生は『休憩するぞ』とダランカルとナシェルに言い立ち上がりテーブルの方へ向かう。
そして現在、四人はお茶を飲みお菓子を食べながら話をしていた。
「このお茶……ウマい。こんな美味しい、お茶を飲んだのは初めてだ」
「良かったですわ。現在、人間であるマオウ様に合わせて入れて来たのですう。因みにアタシ達のは毒草をドク抜きしたお茶ですわ」
「……なんでわざわざそんなことしてまで毒草のお茶を飲む必要があるんだ?」
そう言われライゼアとダランカルとナシェルは首を傾げる。
「美味しいからなのじゃ!」
「……そうか。それは魔族しか飲めないのか?」
「どうだろうな。以前に読んだ本に人間の客へ毒草茶を飲ませて死なせたから飲ませるな、って書いてあったぞ」
真生はそれを聞いて、ゾーっとし身を震わせた。
「じゃあ飲まない方がよさそうだな。それはそうと……聞きたいことがある。この城に居る者で召喚魔導師か、それができそうなヤツって居るのか?」
「……それなら数名いますが召喚魔法を覚えるのですか?」
「ライゼア……覚えることができるなら、そうしたい。だが聞きたいこととは違う。これは、お前たちに話しておいた方がいいな」
そう言い真生は自分を召喚し脳裏に思念を送り続けアドバイスしていた者が、この城の何処かに居るかもしれないと三人に打ち明ける。
「マオウ様を召喚するほどの召喚魔導師。それなら、かなり絞れますう」
「ホントか? それは誰なんだ!」
「悪魔神官カイロン・ビルグ、シャーマンデビルのバルギべ・サグマ、前魔王さまの御令嬢でアルラセナ・ドウナーアル様、大魔女リノハナ・ロニア様ですわ」
真生はそれを聞き思考を巡らせる。
(この四人……声を実際に聴いた訳じゃない。だが話し方からして丁寧だった。そうなると女か? んーん? なんで前魔王の娘が居るんだ!?)
そう思い真生は、なぜ前魔王の娘が居るのかを聞いた。
「ふむ……居ては可笑しいのかのう?」
「魔王の娘が居るなら跡を継がせればいいんじゃないのか?」
「それは無理だ。魔王さまが強く統括していたとしても、その子供には権利なんかない。魔族は強い者が……まさか……あの女ならやりかねねえ」
顔を引きつらせダランカルは無作為に一点をみつめている。
「その言い方は、アルラセナ様が可哀想ですう。あの御方は皆に責められて追われ現在、強くなるため塔に籠って修行をしているのですから」
「どんな人なんだ?」
「人……まあ魔族ですが綺麗な方ですう。魔族とも思えないくらいの美声で歌姫とまで云われるほどの御方ですわ」
それを聞き真生は自分を召喚し思念を送っていた者じゃなくても、どんな人なのかと思い逢ってみたくなった。
「もし違うとしても……前魔王の娘なら逢って挨拶ぐらいはしとくか」
「逢ってくれるかしら? アタシ達が、かなりキツく責めてしまいましたから」
「ああ……だがアレは、あの女が悪い。それに……オレは、あの女が前魔王さまの娘だとしても魔王の器なんて絶対に認めねえ」
そう言い放ちダランカルは下唇を噛んだ。過去に何があったのかアルラセナは相当ダランカルに嫌われているようである。
「相変わらずダランカルは硬いのう。いい加減に認めてあげればいいのじゃ。元婚約者なら余計ではないのか?」
「なるほど……そういう事か、ダランカル。もしかして自分よりも強くなって欲しくないのと魔王にはならないで欲しいと思っているんじゃないのか?」
「……流石は魔王さま、その通りだ。好きだからこそ……だが今は、その気持ちも失せた。魔王にもなれない意気地なしと罵られたのだからな!」
相当ダランカルは怒っていた。持っていたティーカップを破壊してしまうほどにだ。
「そうか……それならダランカルは逢わない方がいいな。俺は逢わないと気が済まない。色々と問い詰めないと……」
「先程の話しでは魔王になったら逢うと言っていたのですよね? それなら、その時でもいいと思うのですが。それに違うかもですし」
「ああ……そうだとしても、このままじゃ色々と納得がいかないんだ」
そう言い真生は真剣な表情で三人を見据える。
そしてその後も真生はライゼア達と、どうしたらいいのか話し合っていたのだった。
テーブルの上には大量のお菓子と四人分のお茶が置かれている。
あれから真生はライゼアがくるまで色々考えていた。
そこにナシェルが本を抱え戻ってくる。
戻ってきたナシェルに真生は休憩しながら話したいことがあるのでダランカルを呼んで来てくれと言った。
それを聞きナシェルは頷き通路側に居るダランカルの所に向かい真生に言われたことを伝える。
その後ダランカルとナシェルは部屋の中に入って来て真生の居る机の前まできた。
そこにライゼアが人数分のお茶とお菓子を持ち書斎に入ってくる。そして、ソファのあるテーブルの上にお菓子を中央に置き人数分のお茶を並べおいた。
それをみて真生は『休憩するぞ』とダランカルとナシェルに言い立ち上がりテーブルの方へ向かう。
そして現在、四人はお茶を飲みお菓子を食べながら話をしていた。
「このお茶……ウマい。こんな美味しい、お茶を飲んだのは初めてだ」
「良かったですわ。現在、人間であるマオウ様に合わせて入れて来たのですう。因みにアタシ達のは毒草をドク抜きしたお茶ですわ」
「……なんでわざわざそんなことしてまで毒草のお茶を飲む必要があるんだ?」
そう言われライゼアとダランカルとナシェルは首を傾げる。
「美味しいからなのじゃ!」
「……そうか。それは魔族しか飲めないのか?」
「どうだろうな。以前に読んだ本に人間の客へ毒草茶を飲ませて死なせたから飲ませるな、って書いてあったぞ」
真生はそれを聞いて、ゾーっとし身を震わせた。
「じゃあ飲まない方がよさそうだな。それはそうと……聞きたいことがある。この城に居る者で召喚魔導師か、それができそうなヤツって居るのか?」
「……それなら数名いますが召喚魔法を覚えるのですか?」
「ライゼア……覚えることができるなら、そうしたい。だが聞きたいこととは違う。これは、お前たちに話しておいた方がいいな」
そう言い真生は自分を召喚し脳裏に思念を送り続けアドバイスしていた者が、この城の何処かに居るかもしれないと三人に打ち明ける。
「マオウ様を召喚するほどの召喚魔導師。それなら、かなり絞れますう」
「ホントか? それは誰なんだ!」
「悪魔神官カイロン・ビルグ、シャーマンデビルのバルギべ・サグマ、前魔王さまの御令嬢でアルラセナ・ドウナーアル様、大魔女リノハナ・ロニア様ですわ」
真生はそれを聞き思考を巡らせる。
(この四人……声を実際に聴いた訳じゃない。だが話し方からして丁寧だった。そうなると女か? んーん? なんで前魔王の娘が居るんだ!?)
そう思い真生は、なぜ前魔王の娘が居るのかを聞いた。
「ふむ……居ては可笑しいのかのう?」
「魔王の娘が居るなら跡を継がせればいいんじゃないのか?」
「それは無理だ。魔王さまが強く統括していたとしても、その子供には権利なんかない。魔族は強い者が……まさか……あの女ならやりかねねえ」
顔を引きつらせダランカルは無作為に一点をみつめている。
「その言い方は、アルラセナ様が可哀想ですう。あの御方は皆に責められて追われ現在、強くなるため塔に籠って修行をしているのですから」
「どんな人なんだ?」
「人……まあ魔族ですが綺麗な方ですう。魔族とも思えないくらいの美声で歌姫とまで云われるほどの御方ですわ」
それを聞き真生は自分を召喚し思念を送っていた者じゃなくても、どんな人なのかと思い逢ってみたくなった。
「もし違うとしても……前魔王の娘なら逢って挨拶ぐらいはしとくか」
「逢ってくれるかしら? アタシ達が、かなりキツく責めてしまいましたから」
「ああ……だがアレは、あの女が悪い。それに……オレは、あの女が前魔王さまの娘だとしても魔王の器なんて絶対に認めねえ」
そう言い放ちダランカルは下唇を噛んだ。過去に何があったのかアルラセナは相当ダランカルに嫌われているようである。
「相変わらずダランカルは硬いのう。いい加減に認めてあげればいいのじゃ。元婚約者なら余計ではないのか?」
「なるほど……そういう事か、ダランカル。もしかして自分よりも強くなって欲しくないのと魔王にはならないで欲しいと思っているんじゃないのか?」
「……流石は魔王さま、その通りだ。好きだからこそ……だが今は、その気持ちも失せた。魔王にもなれない意気地なしと罵られたのだからな!」
相当ダランカルは怒っていた。持っていたティーカップを破壊してしまうほどにだ。
「そうか……それならダランカルは逢わない方がいいな。俺は逢わないと気が済まない。色々と問い詰めないと……」
「先程の話しでは魔王になったら逢うと言っていたのですよね? それなら、その時でもいいと思うのですが。それに違うかもですし」
「ああ……そうだとしても、このままじゃ色々と納得がいかないんだ」
そう言い真生は真剣な表情で三人を見据える。
そしてその後も真生はライゼア達と、どうしたらいいのか話し合っていたのだった。



