色々考えながら真生はライゼアとナシェルを待っているうちに眠くなって来ていた。
(さっきそんなに寝てなかったせいか……眠い。まだかかりそうなら寝てたっていいよな……)
そのまま机上に顔を伏せて寝ようとする。
――バサッ……ドサドサ……ドカドカ……――
床や机上に何かが置かれる音が聞こえ真生は、ビックリして飛び起きた。
「ん……なんだ?」
寝ぼけ眼で真生は周囲をみる。
「マオウ様……まだ疲れがとれていないのでは?」
「あ……いや大丈夫だ。待っている間、何もすることがなくて暇で眠くなってな。それよりも……この本、全て読むのか?」
「そうなりますわ。その代わりマオウ様の隣で一緒に読むお手伝いをさせて頂きますう」
そう言いながらライゼアは真生の左隣に椅子を置くと座った。
「……(汗) 読むのを手伝ってくれるのは助かる。ライゼア、ありがとう」
「ああー……なんて嬉しき、お言葉。精一杯、お手伝いさせて頂きますわ」
嬉しさのあまりライゼアは真生の二の腕を噛もうとする。
それに気づき真生は咄嗟に腕をあげた。その拍子にライゼアの顔に思いっきり命中する。
そのままライゼアは鼻血を吹き出し椅子ごと後ろに倒れた。
「もう……じわげ……ございばぜん……」
「あっ! 大丈夫か? 避けようとしたら間違って顔に……」
慌てて真生は椅子から立ち上がりライゼアの方を向くと中腰になって顔を覗き込んだ。
「この……程度なら……問題ありません、わ」
そう言いライゼアは起き上がろうとする。
それに気づいた真生は起き上がろうとしているライゼアの手をとり立ち上がらせた。
「それならいいんだが……無理はするなよ」
「マオウ様は優しいですう。いえ、それだけじゃなく強いですわ」
立ち上がるとライゼアは真生の唇を舐める。
「このぐらいならいいですよね」
思いもよらないことをされ真生は顔を赤らめ呆然としていた。
「…………あ、ああ……うん……まあ……そうだな」
そう応えると真生は顔を赤くしたまま椅子に座る。
それを聞きライゼアは「ありがとうございますう」と云い、ニコニコしながら椅子を元に戻したあと腰かけた。
その後ライゼアは真生の前に本を広げる。
(恋人……彼女か。今まで自分には無縁だと思ってたけど……そういえば、ライゼアって俺のことを魔王として好きなのか? それとも……恋人、彼氏として……。
……ヤッパリ俺、可笑しい……ライゼアは魔族だぞ。それに今は、こんなことを考えている暇なんてないはずだ)
そう考え真生はライゼアが広げた本へ視線を向けた。と同時に目が点になる。
「文字が読めない。なんて書いてあるんだ?」
「…………なるほどですう。そこまで考えていませんでしたわ。マオウ様の居た世界と言語が違うのですのね。だけど話されている言葉って……」
不思議に思いライゼアは首を傾げた。
「俺も、そのことについては不思議に思っている」
「本当に不思議ですう。ですが、そのお陰で話が通じている……」
「そうだな。考えたって分かりっこないし……悩むだけ無駄だ」
それを聞きライゼアは頷き、ニコッと笑い真生をみつめる。
「それではアタシが読みますので文字も覚えてくださいね」
「ああ……頼む。只、文字を覚えられるかは不明だがな」
そう言い真生は苦笑した。
その後ライゼアは文字を辿りながら本を読み始める。
そしてライゼアが読む言葉を聞きながら真生は本に書かれている文字を必死で覚えようとみていた。
(さっきそんなに寝てなかったせいか……眠い。まだかかりそうなら寝てたっていいよな……)
そのまま机上に顔を伏せて寝ようとする。
――バサッ……ドサドサ……ドカドカ……――
床や机上に何かが置かれる音が聞こえ真生は、ビックリして飛び起きた。
「ん……なんだ?」
寝ぼけ眼で真生は周囲をみる。
「マオウ様……まだ疲れがとれていないのでは?」
「あ……いや大丈夫だ。待っている間、何もすることがなくて暇で眠くなってな。それよりも……この本、全て読むのか?」
「そうなりますわ。その代わりマオウ様の隣で一緒に読むお手伝いをさせて頂きますう」
そう言いながらライゼアは真生の左隣に椅子を置くと座った。
「……(汗) 読むのを手伝ってくれるのは助かる。ライゼア、ありがとう」
「ああー……なんて嬉しき、お言葉。精一杯、お手伝いさせて頂きますわ」
嬉しさのあまりライゼアは真生の二の腕を噛もうとする。
それに気づき真生は咄嗟に腕をあげた。その拍子にライゼアの顔に思いっきり命中する。
そのままライゼアは鼻血を吹き出し椅子ごと後ろに倒れた。
「もう……じわげ……ございばぜん……」
「あっ! 大丈夫か? 避けようとしたら間違って顔に……」
慌てて真生は椅子から立ち上がりライゼアの方を向くと中腰になって顔を覗き込んだ。
「この……程度なら……問題ありません、わ」
そう言いライゼアは起き上がろうとする。
それに気づいた真生は起き上がろうとしているライゼアの手をとり立ち上がらせた。
「それならいいんだが……無理はするなよ」
「マオウ様は優しいですう。いえ、それだけじゃなく強いですわ」
立ち上がるとライゼアは真生の唇を舐める。
「このぐらいならいいですよね」
思いもよらないことをされ真生は顔を赤らめ呆然としていた。
「…………あ、ああ……うん……まあ……そうだな」
そう応えると真生は顔を赤くしたまま椅子に座る。
それを聞きライゼアは「ありがとうございますう」と云い、ニコニコしながら椅子を元に戻したあと腰かけた。
その後ライゼアは真生の前に本を広げる。
(恋人……彼女か。今まで自分には無縁だと思ってたけど……そういえば、ライゼアって俺のことを魔王として好きなのか? それとも……恋人、彼氏として……。
……ヤッパリ俺、可笑しい……ライゼアは魔族だぞ。それに今は、こんなことを考えている暇なんてないはずだ)
そう考え真生はライゼアが広げた本へ視線を向けた。と同時に目が点になる。
「文字が読めない。なんて書いてあるんだ?」
「…………なるほどですう。そこまで考えていませんでしたわ。マオウ様の居た世界と言語が違うのですのね。だけど話されている言葉って……」
不思議に思いライゼアは首を傾げた。
「俺も、そのことについては不思議に思っている」
「本当に不思議ですう。ですが、そのお陰で話が通じている……」
「そうだな。考えたって分かりっこないし……悩むだけ無駄だ」
それを聞きライゼアは頷き、ニコッと笑い真生をみつめる。
「それではアタシが読みますので文字も覚えてくださいね」
「ああ……頼む。只、文字を覚えられるかは不明だがな」
そう言い真生は苦笑した。
その後ライゼアは文字を辿りながら本を読み始める。
そしてライゼアが読む言葉を聞きながら真生は本に書かれている文字を必死で覚えようとみていた。



