すぐに変わることなんて難しいかもしれない。それでも、私は信じたいと思った人を、これから信じていきたい。


裏切られるかもしれないと疑うんじゃなくて、私を信じてくれる人を大切にしたい。



怖くても、一人じゃないから。





「明日香、おっはよー」



自席でスマホをいじっていると、後ろから花音が私に抱きついてきた。



「あれ、二人っていつの間にそんな仲良くなったの?」


「私たち、友達だもんー」



隣の席の櫻井くんに花音がピースサインを突き出して笑った。



「花音ー。先生に呼ばれてるよー」