校門の前で柏木さんたち三人と別れて、玲音と帰り道を歩く。



「明日香、どうした?」


「…え?」


「さっきから俺の話、聞いてないだろ」


「あ…ごめん…」



隣を歩いていた玲音が急に立ち止まり、私を心配そうに見下ろしてきた。



「どうかした?どっか具合でも悪い?」


「あ、ううん、違うの。ただ、ちょっと考え事をしてて…。今日、私の過去を柏木さんに話したの。そしたら柏木さん、友達になりたいって言ってくれて。…でも、そんなの無理。もう一度誰かを信じるなんて、私にはできない」


「…どうして?」