夜が明けたら君に幸せを。

「え、あ、あの、柏木さん、大丈夫…?」


「うえ…っ、そ、そんなことがあったんだね…っ。はなじでぐれで、ありがどおお」



もっと泣き出してしまった柏木さんはもう鼻声でなんて言っているのかよくわからなかった。



「でも…っ!私は、如月さんのことを絶対に裏切らないって約束する!…って言っても、絶対なんてあるわけないじゃんって思うと思うし、私も裏切られたことがあるからわかるけど、また人を信じるなんて簡単にはできないと思う。それでも、私を信じてほしいんだ。私は本気で如月さんと友達になりたいと思ったから」



柏木さんの真っ直ぐな瞳を見ていられなくなり、思わず視線を逸らす。



また人を信じる…?


答えはもうわかっている。そんなの無理だ。私には、できない。



咲那とのいざこざがあってから、私は学校になんて行けるはずもなくて卒業式すらも行かなかった。


さすがに出席日数がやばくて保健室登校をしてはいたけど、あの日から咲那たちとは会ってもいない。