夜が明けたら君に幸せを。

咲那が頬を赤くしてぽつりと呟いた。


悠真、大倉(おおくら)悠真は、中三になって初めて同じクラスになった男の子で、クラスの中でも明るくて人気者でサッカー部に入っている。



そして、咲那の好きな人。


五月くらいに席替えで隣同士になり、そこから話すようになったそうだ。



「え、よかったじゃん。最近LINEも続いてるんでしょ?いい感じなんじゃない?」


「そ、そんなことないよ…!誘われたのだって、明日香も一緒にってことだったし、私だけ特別なわけじゃないから…」


「咲那のことだけ誘うのが気恥ずかしくて、仲のいい私の名前も出してきただけじゃない?」


「そう、なのかなあ…。悠真くんも私のことを少しは気にしてくれてるのかな…?」



目をうるうるとさせて心配そうに上目遣いをしてくる咲那は、恋する乙女って感じですごく可愛い。



「告白、いつするの?」