変わらず、笑顔を向けてくれるんだろう。



「如月さん?どうかした?まだどこか具合悪い?」


「…なんでもない。大丈夫だから」



まだ何かを言いたげな柏木さんを避けるように、さっさと靴箱に向かう。



やっぱり、今の私は学校なんて来るべきじゃなかったのかもしれない。


余計な気持ちが出てきてしまいそうになる。



その度に押し込めて押し込めて、いつか壊れてしまいそうで、怖い。





その後挨拶をしてくる人は誰もいず、難なく自席にたどり着く。


…汐江くんは、まだ来ていなかった。