「あんまりしつこいと、助け呼びますよ」



私の強がりの言葉に、ぐっと男の人が押し黙った。



「もういいよ、行こうぜ。な?」


「もういいわ、なんか萎えたー」



不機嫌そうだったが案外あっさりと去っていった男の人たちに、ふぅと小さく息を吐き出す。



慣れないことはするものじゃない。


この一瞬だけで尋常じゃないくらいの手汗をかいてしまって少し気持ち悪い。



「如月さん、ありがとう!」



突然両手を取られ、ぱぁと顔を輝かせて可愛く笑う柏木さんに呆気に取られる。



「え、あ、うん…」