思っていた通り、実際ピアスを開けている目の前の汐江くんはかなりちゃらい人だし。


きっと相手が私のような女子でも、誰でもいいのだ。


とりあえず女の子とはみんな仲良くなっておきたい、というのが彼の心の内だろう。



…本当に、いっちばん関わりたくない人だ。



「明日香」



突然肩を引かれ、驚いて振り向くとなぜか怖い顔をした玲音が立っていた。



「どうした?なんかあった?」


「あ、違うの。別に何もないよ。もう話終わったし、行こう」



私が絡まれていると思って心配してくれたのだろう。



「あ、きさら…」