私の居場所はどこにもない。いらない。


どうせ離れていくなら、初めから一人でいた方がずっと楽だ。





「ねえ今日F組修学旅行行ってるんだってー」


「え、なんで!?」


「ほら、私たちが行ってた時期はF組、インフルエンザで学級閉鎖だったじゃん?だから今日から行くらしいよ」


「ええーいいなー。もっかい修学旅行行きたいー!もう文化祭も終わっちゃったし、しばらすイベントなんにもないじゃんつまんなー」



「あー限定メロンパン売り切れてたー。今日こそ食いたかったのにー!」


「あれ買えたら結構な運使ってると言ってもいいくらい貴重だよな。一度は食いてぇ」



「見て見て!新作ネイル〜」


「きゃー!可愛いー!それどこの!?」



様々な会話が飛び交う教室に、私の声は一切ない。