「飛鳥」


「え?」


「私の名前。飛鳥っていうの。飛ぶ鳥って書いて、飛鳥」


「あすか…飛鳥!」


「そんな何回も言わなくたってわかるってば。じゃあね、旭。また明日」



明日は旭とどんな話をしよう。


もっともっと話したいこと、伝えたいことがいっぱいある。



「飛鳥!また明日!」


「うん」



ぶんぶんと手を振ってくる旭に笑いながら手を振り返し、家に帰るために背を向ける。



–––「明日香」