「それでもまだ、夜が怖いって思う?」


「…ううん、もう思わない」



明日を照らしてくれる、(あさひ)と出逢うことができたから。



「…あ、お母さんからだ」



ふと、ポケットに入れていたスマホが振動して着信を知らせてきた。


スマホを開くと、何十件ものお母さんとお父さんからのメッセージが届いていて、その量の多さに思わずぎょっとする。


気づかなかっただけで着信も何件も来ていた。



「私、帰らないと」


「うん」



旭は全部を見透かしているかのように、優しくそして少しだけ愛おしそうに微笑んで私を見つめていた。