どうしてこんな大切な思い出を今まで忘れてしまっていたんだろう。



––––– 「昔に一度だけ会った女の子が言ってたんだ。“今日が泣くほど辛かったなら、きっと明日は楽しいよ”って」


あれは、私のことだったんだ…。



––––– 「“もう明日香に会いたい”朝陽より」


私も朝陽に会いたい。


ねえ朝陽。今、どこにいるの…?





「ん…」


「明日香…?」



目を覚ますと、玲音が心配そうな顔で私を覗き込んでいた。



「あれ…私…はっ、そうだ。ねえ何があったの!?すごい衝撃で気づいたら…」