私がお母さんを守れるくらい強かったらよかったのに。


時間が解決するなんてそんなの嘘だ。時間が経てば経つほど、大切な人を失った悲しみは大きくなるばかりだから。



「私はまた大切な人を自分で失おうとしてたのね。ひどいことたくさん言ってごめんね…。明日香のことちゃんと見てなくてごめん…っ」



泣き崩れてしまったお母さんをそっと抱きしめる。



過去はどんなに嘆いたって変えられないけど、私たちには“未来”がある。


辛くて苦しんだならその分幸せになればいい。幸せがきっと待っているから。



大丈夫、私たちは前に進める。ここからやり直していこう。