「…俺は約束を守りにいく、かな」


「約束?」


「うん。昔にした約束とか守らないで死んじゃったら、罰当たりそうじゃん?」


「ええ、律儀だね。私なんて昔に誰かとした約束なんてもう忘れちゃってるよ」



朝陽は優しいからそういう約束とか大切にしそうだもんな…。


好きだなあ、と出てきた感情にぼっと頰が熱くなるのを感じる。



「明日香?どうかした?」


「ううん、なんでもない…。あ、もう家着いたね、ありがとう送ってくれて」



誤魔化すように笑った頰はぴくぴくと引きつっているのがわかったけど、それでも懸命に笑顔を作る。



「じゃあ…」