唐突に朝陽が聞いてきた質問を、泣きすぎてぼーとする頭で反芻する。
もしも明日死んでしまうなら、私は…。
「言いたいことを全部伝える、かな。死んでから後悔しないように、大切な人に言いたいことを全部伝えたい」
…そうだ。お父さんが出て行ったあの日から、お母さんと向き合うことをしてこなかった。
言いたいことはいつも呑み込んで、関わることをやめていた。
「…私、お母さんとちゃんと話してみる。いつまでも向き合うことを逃げていたら、私たちは一生前に進めないと思うから」
ブランコの鎖を握りしめてそう決意した私に、朝陽は「うん」とまるでそう言うことがわかっていたかのように微笑んでくれた。
*
「そうだ、さっきの質問。朝陽だったらなんて答えるの?」
家まで送ってもらう帰り道でふと気になって、朝陽にさっきの質問をし返す。
もしも明日死んでしまうなら、私は…。
「言いたいことを全部伝える、かな。死んでから後悔しないように、大切な人に言いたいことを全部伝えたい」
…そうだ。お父さんが出て行ったあの日から、お母さんと向き合うことをしてこなかった。
言いたいことはいつも呑み込んで、関わることをやめていた。
「…私、お母さんとちゃんと話してみる。いつまでも向き合うことを逃げていたら、私たちは一生前に進めないと思うから」
ブランコの鎖を握りしめてそう決意した私に、朝陽は「うん」とまるでそう言うことがわかっていたかのように微笑んでくれた。
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「そうだ、さっきの質問。朝陽だったらなんて答えるの?」
家まで送ってもらう帰り道でふと気になって、朝陽にさっきの質問をし返す。



