「…え?」



こんなこと急に言ったって困らせるだけだとわかっているのに、止められなかった。



「私は何回もあるよ。朝陽たちと出会う前の私は、自分から望んだはずの孤独で押しつぶされそうだったから。ずっと、苦しかった…。こんな毎日を送るしかないなら、もう死んだ方がマシだってそう何度も思ったの」



あの日、たしかに私は死ぬつもりだった。それなのに気づいたらなぜかこの世界に来ていた。



「朝陽たちと出会ってからは、毎日が楽しくて死にたいなんて思ったことは一度もなかった。…だけど、時々考えちゃうの。この幸せはいつまで続くのかなって」



目が覚めたらまたあの地獄の世界に戻っているんじゃないか。


そう何度も考えて朝が来ることが怖かった。



「…死にたいとは思ったことないけど、俺がいなかったらって考えることならたくさんあるよ」


「え…?」