清水さんと別れて、近くの階段に汐江くんと並んで腰掛ける。



「なんで明日香はこう無茶するかな…」


「…ごめん」



清水さんがくれたハンカチを濡らして、切れた唇の端を汐江くんが優しく拭いてくれた。


今になって叩かれた頬もじんじんと痛んできた。



「汐江くんはさ…」


「朝陽」



むっとしたように言い直してきた汐江くんがおかしくて、ふふっと笑ってしまう。



「朝陽は、死にたいって思ったことある…?」