夜が明けたら君に幸せを。

「その目…むかつくんだよ!」



また叩かれる、と思わずぎゅっと目をつぶったが、再び腕が振り下ろされることはなかった。



「…え」



汐江くんが私を庇うようにして前に立っていて、振り下ろそうとしていた女子の腕を掴んでいた。



「…これからその子と明日香にまた手を出してみろよ。絶対に許さないから」


「な、なんなのさっきから!あーもういい、飽きた」


「あ、待ってよ…!」



三人は逃げるようにして行ってしまった。


張り詰めていた気が抜けたからか、力なくその場に座り込む。



「明日香、大丈夫!?花音たちから明日香とはぐれちゃったって連絡きて、探してたんだよ」